このイメージ図は、ボイジャー2号です。
太陽系境界に到達したのは、ボイジャー1号です。
【ワシントン共同】米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所は15日までに、
35年前に打ち上げた探査機ボイジャー1号が太陽系の一番端の部分に到達したことを明らかにした。
まだ境界は越えていないが、近く人工物体として初めて太陽系の外に出る見通しだ。
「ボイジャー1号」が観測している宇宙線の量が先月7日以降、急増し始めたと発表した。
太陽系の最端部に近づき、系外から飛来する宇宙線にさらされる量が増えているとみている。
1977年に打ち上げられたボイジャー1号は現在、地球から約178億キロ・メートル離れた場所を飛行中。
探査機周囲の宇宙線量は、2009年1月~12年1月の3年間で25%増加したが、
今年5月7日からは1か月で9%と急増し始めた。
同じ年に打ち上げられた「ボイジャー2号」も、太陽から147億キロ・メートル地点を飛行中。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/59/3370a3d2617cfa5dc39169f4888e3493.png)
「ボイジャー1号」です。
35年間、ひたすら暗黒の中を飛び続けていたわけですね。
どうも、メカくん達に思い入れしてしまいます。
NASAの惑星探査機「ボイジャー」。
1977年8月20日に2号機、同年9月5日に1号機が打ち上げられ、木星から外側にある惑星を探査し、
数々の発見をもたらしています。
例えば、海王星です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/a6/4c9843831be6d5f09da7148c28a1a6df.jpg)
ボイジャー2号が撮影した海王星です。
海王星に接近する際に、ボイジャー2号は2日間カメラを回し続け、この惑星を2周半にわたって撮影した。
このときの写真は、海王星の全体像をとらえた写真の中で最も完全なものだ。
その1枚であるこの写真には、ボイジャーのカメラがとらえた雲のような模様が2つほど写っている。
[海王星を訪れた探査機はボイジャー2号だけで、1989年8月24日に最接近。このとき、台風のような渦巻き『大暗斑』を発見した。風速は最大で時速2400km/hであり、太陽系の中でも最速のものの一つとされる。
ボイジャー2号は今のところ、天王星と海王星を訪れた唯一の探査機。また木星・土星・天王星・海王星のグランドツアーを初めて実現した探査機でもある。これら4惑星の幾何学的配置が「約175年に一度」という稀な条件を満たしたこの時期にのみ実現可能なものだった]。
「太陽系最速の風」が吹く海王星。
風速、最大で時速2400km/h。これってどういうものなんだろう。
この太陽から遥か彼方の海王星にも、思い入れしてしまう。
どんな、孤独なんだろうかと。
話しは、そんなレベルにとどまらないのです。
“太陽系”から、離れてさらに先に進むというのです。
現在ボイジャーが航行している、太陽圏の果てについてお話しましょう。
太陽圏(ヘリオスフィア)は、太陽風の流れの影響が及ぶ範囲のことで、その外側は太陽系外の恒星間ガスで満たされています。
太陽風が恒星間ガスと衝突して弱まってなくなる境界が、太陽圏界面(ヘリオポーズ)と呼ばれる“太陽圏の果て”となります。
その位置は、太陽からおよそ130~150天文単位(1天文単位は太陽と地球の間の距離で、約1億4960万km)にあると考えられていますが、太陽圏の大きさを明らかにすることもボイジャー探査計画の目的です。
ボイジャーは史上初の恒星間飛行を目指し、今もなお飛行を続けています。
このお話しは、
エドワード・ストーンさんです。
カリフォルニア工科大学物理学教授
1972年よりジェット推進研究所にて、ボイジャー探査計画のプロジェクト科学者として、
木星、土星、天王星、海王星の科学研究、太陽圏外探査、恒星間空間と太陽圏の境目、太陽圏界面の研究を指揮する。
お話しもキリがないので、このへんで。
“つづき”ありかな。
ボイジャー2号撮影の木星、おまけです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/fd/9f3121c7046451dc228b7b26aff9f3ab.jpg)