写真中央のお二人の右がオーストラリア国立大学のブライアン・シュミット
特別教授(44)、左が米ジョンズ・ホプキンス大学のアダム・リース教授
(41)です。
シュミットさんの眼力はなかなかのようです。
シュミット氏は受賞発表後、記者団との電話会見で、当時は
この発見が「正しいと判断するにはあまりにクレージーと
思われた」と語った。そして、「かなり不安を感じながら、
ようやく、チームの同僚に宇宙の膨張が加速していると伝え、
そして世界にも公表した」と話した。
前出のパールマッター氏は記者団との電話会見で
「当時は大変な衝撃だった。われわれの知る物理学のどの要素
にも合致していなかったからだ」と語った。
シュミットさんとアダム・リースさんは、どうやら対称的な二人の
ように思える。
宇宙の膨張自体は1920年代に発見された。
(1929年、天文学者エドウィン・ハッブル、その人だ)
それ以降、膨張の速度はエネルギー容量に依存するから、
おおむね物理的な物質からなる宇宙は、引力のため、
膨張速度がいずれ減速する、と広く信じられてきた。
しかし3人が行った観測の結果は、他の力が働いている
ことをうかがわせた。
宇宙の膨張が減速しているのではなく加速している、と
ライバル関係にあった両チームがそれぞれ発表した際、
世界の宇宙研究者は仰天した。
断片が多くてわかりにくいでしょうか。
しかし、受賞者発表のころ、友人と呑みながら話していたら、
「光より速いのが見つかったんでしょ」などと言われてしまった。
それはそれで、そういうニュースがあったわけだが、
新聞もひどいものがあった。
膨張の加速の発見と、ダークエネルギーのことがきちんと説明されて
いないのだ。
膨張自体もなにかよくわからない記事もあったと思う。
番組のタイトルは『ノーベル物理学賞 ダークエネルギーが宇宙を加速する』
です。
わかります。
膨張の加速が見つかったのは、「1a型超新星」(ワンエー)と呼ばれる
天体から放たれた光の研究であったということです。
云うまでもないでしょうが。
シュミットさんは、ワインも造られているようですし、
奥さまともご良好のようであるし、
米国と豪州との時差には悩まされたそうです。奥さまがです。
研究者は、時間を選ばないということですね。