事の起こりは、4月17日から19日に「プレイステーション3・PS3」用の
ネットワークサービスのシステムに不正侵入があり、大量の個人情報が流出
したというものだ。
その量は、7700万人分で世界約60カ国に及ぶという(日本は900万人)。
ユーザーの姓名、住所、メールアドレスに加え、クレジットカード情報が含まれ
ているという。
20日ころからサービスが利用できなくなり、ハッカー攻撃を受けたらしいと
話題になっていた。
米国ソニーがこの情報流出を発表したのは26日(日本時間27日未明)で、
発生から1週間以上経っていた。
このソニーの対応に非難が高まり、すでに米上院議員も動いているというのだが。
ここまでは驚くほどではない。(すいません)
伝説のハッカー、ジョージ・ホッツ氏(21)がここで登場するのだ。
この事件直前までソニーが、ホッツ氏と裁判で争っていた。
その経緯は以下に詳しい。
ソニーとハッカーの暗闘の経緯(日本経済新聞)
■ジョージ・ホッツ氏が、「『プレイステーション3(PS3)』のハッキングに
成功した」と自身のブログで公表。
■ハッカーたちは続々とPS3向けプログラムを公開。
■これに対しSCE(ソニー・コンピューター・エンターテインメント)は、
即座に米国でホッツ氏などを知的財産権侵害で訴えたほか、ホッツ氏の
ウェブサイト、ツイッターのアカウントなどにアクセスした人物を明らか
にするため、IPアドレスの公開を連邦裁判所に請求。
■裁判所は3月にこれを認め、ネット上におけるホッツ氏のプライバシーは
存在しないも同然になる。
■「アノニマス(Anonymous、匿名の意味)」と呼ばれるグループは、
4月3日に公式サイトで「#OpSony」というプロジェクトを立ち上げ、
ソニーによる「ハッカー封じ」の動きに抗議するため、サイバー攻撃を
行うことを明らかにする。
■SCEは4月11日、米国の公式サイトを通じて、3月31日にホッツ氏が
ハッキングプログラムの永久差し止め命令に同意したことで和解に
達していたことを明らかにする。
■しかし、「アノニマス」はこのソニー側による「決着宣言」に納得しな
かったようで、動画サイトのユーチューブに「より大きな攻撃を行う」と
いう趣旨の声明をアップロード。
■4月16日には、米情報サイトで匿名のハッカーが「SCEが(配信サービス
の)PSNをどのように管理しているのか」についての詳細な情報を明らか
にする。
■21日。再び障害によってPSNが利用できなくなるという状況に陥り、
現在まで続いている。
ジョージ・ホッツ/ 1989年生まれの若干21歳の天才ハッカー。
今年1月に「iPhone」をハッキングして自由にソフトをインストールできる
技術を開発していたことで有名。
◆ハッキング記録
◆2008年、アップル社が販売しているiPhoneのセキュリティを破る。
◆ソニーの「PlayStation 3」をハッキングし、自身のサイトでルート
キーを公開。
2011年、デジタル・ミレニアム著作権法、コンピュータ不正使用防止法
の侵害としてソニーから提訴される。
米紙ウォールストリート・ジャーナルがホッツ氏に今回の事件への関与を
たずねたが、回答はなかった。
ただ、ハッカー集団「アノニマス」は「今回は、やっていない」としながら、
メンバーの一部がハッキングを行なった可能性を否定しなかった。
ということなのだが、… 。
天才ハッカー・ジョージ・ホッツ氏(ホッツくんと呼びたい)。
ハッカー集団「アノニマス」。
「アノニマス」は、チュニジアで知った。
アラブの民主革命の一翼を担っていたと思うのだが、なんだか、今いち、
わからなかった。
なにを目指しているのだろうかと。
わたくしの想像の中には、
インターネット・メディアの世界に強固な理念をつらぬく集団であり、
個人であってほしいと思っているのであります。