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美しき愚かものたちのタブロー・松方コレクション展

2019-09-06 10:52:56 | 美術展・展覧会
                           

いつも身近にある「国立西洋美術館」は、日本の若者にヨーロッパの本物のアートを見せたい、触れさせたいと実業家松方幸次郎が築いた一大コレクション《松方コレクション》が礎となった美術館です。私も松方コレクションを知っていましたが、多くはここで開催される「特別展」を観に行くばかりで、なかなか常設展示室を覗いてみることは少なかったように記憶しています。
原田マハさんが「国立西洋美術館」開館60周年の餞にと「松方コレクション」の全貌を描いた「美しき愚かものたちのタブロー」。マハさんの作品にはいつも個性的な画家たちや美術に魅せられた男たちの生き様が書かれますが・・・そして今回も実に面白かったです。
ロンドン、パリで収集した足跡、散逸、焼失、接収と時代の荒波に翻弄された《松方コレクション》のストーリーが書かれています。戦時中これを守った日置釘三郎の存在、敗戦国となりフランス政府に接収されたコレクションの返還交渉の労苦も知りました。ロダンの彫刻が中庭に建てられている過程も知りました。こんな物語をバックに、知り得なかったコレクションの歴史を浮かべながら楽しみました。

必死に望んでも返還されなかったゴッホの「アルルの寝室」の美しさと2016年発見されたモネの「睡蓮・柳の反映」縦2メートル横4・25メートルの大作、(上半分が失われていますが)が印象的でした。
   セザンヌ・ルノワール・モネ・マネ・ゴッホ・ゴーギャン・マティス・ロダンなど親しんだ絵画が見られる喜びのルーツをしっかり胸に刻みました。
                       
                       
  


「美しき愚かものたちのタブロー」・・・

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