AKB48の旅

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自然現象としてのロングテール

2018年07月10日 | AKB
【深ヨミ】安室奈美恵/乃木坂46/嵐ら、2018年上半期に過去作品を売り上げたアーティストを分析

現在は、新譜の発売時に特典を付ける作品が多いため、一定期間を過ぎてから商品を購入しても、特典を得られないことが多い。そのため、今回分かったような新譜の時点で購買しなかった層が購入しているということは、既存のファンがよりコア化して持っていないパッケージを揃えている可能性と、新譜の時点ではファンでなかった人がファンになり購入している可能性、または過去に好きだったアーティストが話題になり、昔を懐かしんで購入するといった可能性が考えられる。そのことから、ここに挙げられたアーティストは2018年上半期においてステップアップしていると言えるのではないだろうか。

なかなかオモシロい試み。得られたデータは興味深いんだけど、ディスカッションがちょっと残念かも。

まずは、新発売時の特典、あるいはチャートアクションといったインセンティブのない、しかもレガシーメディアとも言えるパッケージソフトを購入するという特殊性。それだけでも議論を一般化できるとはとても思われない。さらには、記事中の売り上げ枚数のデータにも上がってる、アルバム、シングル、音楽ビデオそれぞれの購入比率の違いからも、購入動機の多様性が容易に推定できると思われる。

つまりは、ここでもべき乗分布とロングテールの視点がより有効なんではないかと思う。ちなみにここで言う「ロングテール」は、あくまでも自然現象の表現としての意味であって、マーケティング的な視点からではないことは、念を押して置いた方がよさそうかな。