AKB48の旅

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「STU48裏ストーリー アイドル誕生の軌跡 完全版」

2018年01月28日 | AKB
番組としてちょっと散漫な印象だったけど、これがSTU48のリアリティということなのか。

せっかく指原さんが参画してたのに、その影はほぼなかったし、当然なのかも知れないけど、岡田奈々さんの闇には深入りしてないし、ありのままということなのかも知れないけど、メンバーのキャラは薄いし。

まあ、放送時点でSTU48を離れてる指原さんをフィーチャーするわけにはいかないというのは分かる。岡田さんのプライベートに踏み込むわけにはいかないというのも当然ということになる。メンバーのキャラについては、NGT48のイメージに引きずられてるというか、中井りかさんや荻野由佳さんが特異過ぎるということであって、こちらが「田舎」の日常に近いんだろう。

あとは、あらためて気づかされた、瀧野さんの一人抜けてる感。別格とは言わないけど、別のステージに立ってる感じ。けれどもその「ステージ」が何なのか分からない。どこか茫洋とした存在感が、海のものとも山のものとも分からない、一種、勘違いさせられてしまいかねないとでも表現してみようか。良くも悪くも、この瀧野さんの纏う曖昧さが、STU48の色づけになってるように感じられた。

そんな言わばエッジの立たないチームカラーのようなものと、岡田奈々さんが番組のラストで語っていた高い志が、果たしてうまく噛み合うものなのか。さらには、デビュー曲の「暗闇」が、秋元氏渾身の力作と言って良いと思われるだけに、その「重さ」を受け止められるのか。そんな錯綜する複雑な各要素が、一つにまとまり得るのか。

すべてはキャプテンの岡田奈々さんにかかってる、とかいうと大袈裟すぎるかも知れないけど、かつての高橋さんが成し遂げていた「全盛期」のAKB48の構造に、わずかなりとも近づけることができるのか。

この「完全版」には、さっそく1月21日の「STU48単独コンサート」の映像が取り入れられていて、そこでの「暗闇」は、MVとまったく違ったパフォーマンスになってた。全面的にやり直されたのか、楽曲の力に負けない素晴らしいものになってた。

STU48の今後を楽しみにしたい。