保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

新得町 ナメクジ型のD51

2011-08-06 11:34:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)


場所:新得町本通北5丁目 SL広場
保存車両:D51-95
(2011年8月5日訪問)

新得町の国道38号線沿いに保存されている機関車です。D51の中でも初期型にあたるナメクジ型ドームを持ちます。


何度か補修や塗装がされているようで状態は良好です。
この95号機は長野地区から北海道へ移動してきたカマで、長野工場式デフレクターを装備していた頃もありました。


この車両は新得駅より北側にあり、根室本線の現在線と旧線(実験線)の分岐点付近にあります。根室本線旧線は3枚目画像ではすぐ左側にあり、ウォーキングやサイクリングが出来るよう整備されています。

2022年7月15日 現存を確認


鹿追町 北海道拓殖鉄道の8620

2011-08-05 10:54:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)

場所:鹿追町緑町3丁目 鹿青公園
保存車両:北海道拓殖鉄道8622、トム(番号不明)
(2011年8月4日訪問)

廃線になった北海道拓殖鉄道で活躍した8620です。鹿追駅があった場所に近い公園で保存されています。


昭和3年の開業時に自社発注された機関車で、昭和43年の廃線時まで在籍しました。8620の私鉄自社発注機はこれが唯一の例です。
国鉄とは異なる形のデフレクターやすごい鋭角のスノープロウなど拓鉄独自の装備もありますが、機関車全体の雰囲気は古典機らしいすっきりとした印象です。


8622の後ろには拓鉄で活躍した貨車が置かれています。
現車の標記や刻印が無いので車番は不明ですが、形態的にトム201~208のいずれかではないかと思います。


屋根付きで大切に保存されています。

この場所ですが「鹿青公園」という名称は地元での認知度が低く、道を尋ねる場合でも通じないかと思います。
付近には北海道拓殖バス鹿追営業所がありますので「拓バスの車庫」「拓鉄の駅だった所」と尋ねればスムーズに進むかと思います。なお地元の方は「拓鉄(たくてつ)」「拓バス(たくばす)」などと略して呼んでいます。

2019年8月29日 現存を確認

音更町 音更駅跡の8620とキ700など

2011-08-05 10:31:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)


場所:音更町大通6丁目1 音更町交通公園
保存車両:48624、キ704、ヨ4730
(2011年8月4日訪問)

国鉄士幌線の音更駅だった場所に保存されています。今は音更町交通公園という広い公園になり、その一角に置かれています。


北海道では8620の保存車は少ないですが、ここのものはボイラーやテンダーなどが切開され内部を見学できるようになっています。面白い試みですがこの地では十分に生かされているのでしょうか・・・。
ほとんどの窓ガラスや前照灯レンズが無いなど若干荒れています。


反対側はごく普通の様子です。


48624の前にはキ704があります。ここは3台の車両が縦に並べられています。
キ704は窓ガラスが無い箇所が多く、ドアは蹴破られたように開いているなどこの3台の保存車では一番荒れています。


最後部のヨ4730。これだけは2011年頃に補修されましたが、2013年には色褪せて落書きもされています。

なお48624ですが、実は38667である可能性があります(他所様のサイトに紹介されていた情報ですが、当該サイトは閉鎖済)。
現役時代に車両ごと振り替えたのか、それとも保存する際に取り違えてここへ置かれたのか・・・。今となっては闇の中です。

2024年4月23日 現存を確認


新得町 新内駅跡の9600と20系客車

2011-08-03 15:44:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)

場所:新得町新内西5線 国鉄新内駅跡地
保存車両:59672、ナハネ20-132、ナロネ21-551、ナロネ22-153
(2011年8月2日訪問)

国鉄根室本線の旧線だった場所です。昭和41年に新線(現在線)が開業したため放棄された区間です。
現在は車両が保存されると共にトロッコ体験乗車も出来るよう整備されています。


59672は、末期は帯広に所属し士幌線や広尾線で活躍しました。
これらの車両はかつてこの場所でSLホテルとして営業していました。SLホテルは1990年代に廃業し、廃業後は荒れるに任せた状態で放置されていました。現在は有志やNPO法人の手によりきれいに復元されています。


ナハネ20-132です。開放2等(B)寝台車でしたが、現在車内は資料館に改装されており当時の設備は残っていません。
北海道ではこれら3台が唯一の20系保存車です(昔は深川市にも20系がありましたが2000年頃解体済)。


ナロネ21-551です。開放1等(A)寝台車で製造時はナロネ21-51を名乗っていました。車掌室設置改造の際に551号へ改番されました。車内は往時のままの寝台が残ります。
後述の車両も含め寝台車3台の車内は資料館とされており、¥200の入場料で見学できます。


ナロネ22-153です。開放2等(A)寝台と共に6室の1人用個室が設置されています。製造時はナロネ22-53を名乗っていましたが、車掌室設置改造により153号となりました。
現代のシングルデラックスには劣りますがソロより豪華ではないかと思います。当時の夜行急行はボックス席が当たり前、混雑時は床に新聞紙を敷いて寝るより他無い時代でしたので、この個室寝台は驚異的な豪華さだったことと思います。

これら新内駅跡の施設は、NPO法人「旧狩勝線を楽しむ会」によって保存されています(↓同会HP)。
http://www.karikachi.org/

2017年10月24日 現存を確認

帯広市愛国 愛国駅跡の9600とヨ3500

2011-08-03 14:38:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)

場所:帯広市愛国町基線41-2 愛国交通記念館
保存車両:19671、ヨ4353
(2011年8月2日訪問)

国鉄広尾線の愛国駅だった場所です。今は駅舎を利用した交通記念館になっており、機関車も保存されています。


現役末期は帯広に配置され士幌線や広尾線で活躍し、昭和50年に広尾線で「さよならSL列車」を牽引するなど国鉄SL最末期まで働きました。
現役時代に通ったであろう愛国駅構内で今は静かに佇んでいます。


キャブ部分は雨の侵入を防ぐためか屋根が延長されています。現役時代からこうだった訳ではなくここに保存されてから改造されました。2007年頃はまだ延長されていなかったはずなので、2007~2011年の間に改造されたものと思います。


駅前にあるヨ4353。廃車体マニア以外は誰も見向きしないぐらいひっそりと置かれています。かつては国鉄直営の売店として使われていましたが、今は何にも使っていないようです。


2011年時点では、車体に「愛国から幸福まで」の切符を模した看板がありましたが、どこへ行ったのか2013年には無くなっていました。
2019年8月29日 現存を確認