場所:大韓民国 ソウル特別市鍾路区新門路2街2-1 ソウル歴史博物館
保存車両:ソウル市電381
(2014年10月22日訪問)
ソウル中心部のソウル歴史博物館で保存されている車両です。
現役当時の姿に復元されており、路面軌道や忘れ物を届ける人も復元?されています。
車両は博物館前の歩道上に置かれています。この車両を見学するだけなら入場料はかかりません。
常に車両へ近づくことの出来る歩道上にありながら、荒らされる事なく非常にきれいな状態で保存されています。
説明板は韓国語の他に、英語、日本語、中国語でも記載されています。
この車両はかつてソウル特別市内のオリニ大公園で保存されていましたが、2008年にこの場所へ移設されました。なお、オリニ大公園には他の車両が今でも保存されています。
場所:大韓民国 ソウル特別市鍾路区臥龍洞 国立ソウル科学館
保存車両:ソウル市電363、햐기8-28
(2014年10月22日訪問)
ソウル特別市の科学館で保存されている車両たちです。
ソウル市電363です。1930(昭和5)年に製造されました。なお、ソウル市電は1968(昭和43)年に全廃されています。
햐기(ヒョウキ)8-28です。762㎜軌間用のSLで、水原から驪州までの水驪線、仁川まで水仁線で活躍しました。
1934(昭和9)年に日本で製造され1969(昭和44)年にこの科学館で静態保存されるまで、上記の路線で活躍しました。動輪を4つ持つ大柄な機関車です。自重は32tです。
説明板のSLのイラストは、日本のC62のものかと思います。
下部の現役時代の写真にはテンダー式機関車が写っています。この機関車はもともとテンダー式だったものをタンク式に改造したのか、最初からタンク式だったのか、説明板には一切記述されていません。
このように2両が並べられ屋根付きで保存されています。
この国立ソウル科学館は、ソウル地下鉄4号線恵化駅から徒歩5分程の場所にあります。車両は科学館の裏手の高台に置かれています。科学館に入場しなくとも見学出来ます。
場所:大韓民国 ソウル特別市広津区 オリニ大公園
保存車両:미카5-56、히키1、客車2両(番号不明)
(2014年10月22日訪問)
ソウル特別市東部のオリニ大公園に保存されている車両です。
先頭に置かれているのは미카(ミカ)5-56です。1435㎜軌間用の蒸気機関車であるためその巨大さに圧唐ウれます。
軸配置2-8-2(1D1)のミカド式テンダー機関車で、重量102t、最高速度70km/hだそうです。
こちらは762㎜軌間のSL・히키(ヒキ)1です。2-6-2の軸配置を持つタンク式機関車です。
軽便用の機関車としては大きな方でしょうか。
こちらは762㎜軌間用の客車です。車体中央部が変形し、窓枠が歪んでいます。
「水原~驪州」とハングル文字で書かれたサボが取り付けられています。この客車はその区間で活躍したのでしょうか。水原~驪州は「水驪線」という軽便鉄道が1972(昭和47)年まで走っていました。
同じ客車がもう1両あります。気動車のような外観ですが、最初から客車だったのか、気動車を改造したものなのかは不明です。
オリニ大公園はとても広い公園ですが、車両が置かれている場所はソウル地下鉄5号線峨嵯山駅の4番出口から5分程歩いた場所にあります。
場所:大韓民国 釜山広域市富民洞 東亜大学富民キャンパス
保存車両:釜山市電(番号不明)
(2014年10月21日訪問)
釜山市内の大学で保存されている車両です。釜山地下鉄1号線土城駅から5分程歩いた場所にあります。
釜山市電は1915(明治44)年に762㎜軌間で開業しました。その後1067㎜軌間への改軌や第二次世界大戦を挟み、大戦後も使用されましたが1968(昭和43)年に全線廃止されました。
この車両は、第二次世界大戦後にアメリカが持ち込んだものです。日本統治時代から活躍していた車両は整備不良からか故障が頻発したため、ロサンゼルス市の路線廃止で余剰になっていた車両が運び込まれました。
車体側面には漢字の路線案内が復元されています。
特徴的な流線形の前面。流線形は割と浅い(平面に近い)かと思います。