保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

三笠市 旧萱野駅の車掌車

2016-09-03 17:53:00 | 空知(北海道)


場所:北海道三笠市萱野534 旧萱野駅
保存車両:ヨ8103
(2016年9月2日訪問)

国鉄幌内線の萱野駅跡地に保存されている車両です。当時のものと思われる駅舎とホーム(これは復元されたものかと思われます)も保存されています。
なぜか連結器に時計塔が刺さっています(時計は止まっています)。


室内は椅子やトイレ、トイレ仕切りまで全て撤去されており、キャンプ用のマットが敷かれています。後述しますが旧萱野駅はライダーハウスとして使われているため、車両の中に泊まることも可能なのでしょうか。

お恥ずかしながら私がこの保存車を知ったのは2016年になってからであり、いつ頃から旧萱野駅で保存されているのか、それ以前は別の場所で保存されていたのかは全く不明です。
ヨ8103は1990(平成2)年4月時点では岩見沢運転所に配置されていました。つまり幌内線廃止と同時に搬入された訳ではないことが分かります。


萱野駅は1987(昭和62)年に幌内線廃止により廃駅となりましたが、2001(平成13)年に地元住民により整備されました。現在はライダーハウスとして活用されています。

2022年5月21日 現存を確認


深川市 旅館のワフ29500

2015-09-25 17:00:00 | 空知(北海道)


場所:深川市3条12丁目
保存車両:ワフ30104、ワム60000(車号不明)
(2015年9月20日訪問)

深川市中心部、国道233号線から程近い場所に保存されている車両です。旅館の看板が掲げられ、その駐車場に置かれています。
ワフ30104は下回りを残したまま保存されており、電線が接続されていますが現在では使用していないようです。
ワム60000は番号が読めない程腐食し、下回りの無いダルマ状態です。


ワフ30104もはっきりと標記が残るのは台枠部分のみです。現役を引退してから一度も塗装されていないものと思います。
なおこの旅館のホームページには、車両の解説は無いもののこれらの車両が写った画像が掲載されています。

(2016年7月8日追記)
上記の日付に現地を確認したところ、ワフ30104の手前(デッキ側)に自動車用の車庫が設置されていました。車両自体は現存していますが、道路からスッキリ撮影することは出来なくなりました。

2024年4月9日 現存を確認


岩見沢市栗沢町 レストランの711系

2015-09-01 20:14:00 | 空知(北海道)


場所:岩見沢市栗沢町上幌2203 大地のテラス
保存車両:クハ711-103、クハ711-203
(2015年8月8日訪問)

2015年8月に登場した保存車です。ファームレストランの敷地内で保存されており、711系電車のクハが2両背中合わせで置かれています。
711系電車は2015年3月を持って全て定期運用から撤退し、廃車されました。


このようなロケーションです。
引退後に711系を保存するべく車輌の陸送費用のための募金活動が行われ、めでたく目標額に到達したため保存される事になりました。岩見沢運転所構内で整備が行われてからこの場所へやってきました。

現役当時はクハの間にモハ711-103を挟み「S103編成」として使用されていました。モハについては解体されています。
なお711系の編成番号はモハの車号から名付けられています。最末期はクハ711-103+モハ711-103+クハ711-203のように末尾番号が揃った編成ばかりでしたが、0番台や50番台の車両がいた頃はクハ711-29+モハ711-57+クハ711-30のような編成もありました。この場合の編成番号は「S57」となります。


廃止された江差線にあった「天の川駅」の駅名板が移設され展示されています。
天の川駅は正式な駅では無く、駅を模したモニュメントでした。江差線廃止後の2015年に現地から撤去され、ここへ運ばれたものと思います。


訪問当日は保存が開始されてから初めての週末という事で、車内が特別に公開されていました。現役最末期からほとんど変わりません。


この画像のみ付近の公道から撮影しています。クハで2連を組むと、900番台車のようにも見えます。

この車両は敷地内に保存されています。レストラン休業日に見学可能かは分かりません。また車内の公開は、今後どのように行われるのかも不明です。車両自体は付近の公道からも確認出来ます。

2016年9月2日追記

保存開始から約1年が経過しましたが、早くも車体に痛みが見られ補修跡が目立つようになりました。冬はどのように保存しているのかは不明ですが、貴重な711系の保存車が長く残されることを願っております。

2023年11月17日 現存を確認


美唄市 美唄鉄道の有蓋車

2014-04-25 17:15:00 | 空知(北海道)


場所:美唄市西3条北7丁目2 いなほ公園
保存車両:美唄鉄道有蓋車(番号不明)
(2014年4月24日訪問)

美唄市のとある公園に置かれている車両です。

当ブログでは「保存を目的としない貨車」は基本的に対象外としています。線引きは曖昧ですがいわゆるダルマ貨車のことです。ご存知の通り国鉄末期には余剰になった大量の貨車が民間へ売却され、現在でも物置などに使用されています。あまりに膨大すぎて記録が困難であること、紹介したとしてもブログ上で収拾がつかなくなることが理由です。
しかし今回ご紹介する車両は、ダルマ貨車でありながら非常に貴重な個体であるためあえて紹介させて頂きます。


これは美唄鉄道の有蓋貨車とされています。現役当時は木造でしたが、現在は側面と屋根にトタンが貼られています。そのおかげか豪雪地帯でありながら目立った破損はありません。
現在は公園の用具入れとして活用されているようです。


特筆すべきは妻面下部に開けられた丸穴です。これはネジ式連結器のバッファーがあった部分と思われます。
国鉄では1925(大正14)年にネジ式連結器から自動連結器への交換が行われ、ほとんどの私鉄でも同時期に交換されています。したがってこの車両が製造されたのは1925年以前という事になります。

2016年7月20日 現存を確認


芦別市 三井芦別炭鉱の車両たち

2013-10-02 16:59:00 | 空知(北海道)


場所:芦別市本町17-2 芦別市立図書館
保存車両:三井芦別炭鉱有線電車、同人車、同鉱車
(2013年10月1日訪問)

芦別市中心部の図書館前庭で保存されている車両です。近年再塗装が行われたようできれいな姿です。
先頭は「No,7」と表記された8t有線電車(電気機関車)です。炭鉱の坑内で働いていたもののようで、バテロコにパンタグラフが付いたような外観です。


こちらは坑内へ作業員を運んだと思われる人車(無番号)です。
台車にサスペンションが無く座席下にサスペンションが付いています。逆転の発想といいますか面白い形態です。


鉱車は2両ありますが、それぞれ形態が異なります。こちらは「78512」と番号が刻印された車両です。舟底形の車体です。


こちらは「71048」と刻印された車両です。先程の舟底形鉱車より背が低くなっていますが、こちらは側面のアオリ戸を開いて積荷を降ろせるようになっています。


後部から全体を眺めた様子。手前のブルーシートを被っている物体はモーターカーだそうです。
冬期には車両がシートで覆われるため見学出来ません。

(2015年6月25日追記)
モーターカーは撤去されたのか姿がありませんでした。どこかで保存されているのかもしれませんが、この地にはもうありません。

2022年7月21日 モーターカー以外の現存を確認