保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

北見市常呂町 常呂森林公園の移動機

2024-04-04 22:10:39 | 網走〔オホーツク〕(北海道)

場所:北見市常呂町東浜75-1 常呂森林公園

保存車両:国鉄貨車移動機

(2023年7月5日訪問)

 

常呂森林公園に保存されている車両です。広い公園ですが車両はバーベキューハウスの近くにあります。

 

国鉄で使用されていたと思われる10t貨車移動機です。駅構内の除雪にも使えるよう折りたたみ式のスノープロウが付いています(折りたたまれた状態)。

 

前照灯は前面おでこに付いていたと思われますが、すでに落失しています。

後部標識灯(尾灯)は、見えにくいですが1つしかありません。これは本線に出ることは無いものの入換動力車標識として点灯させるためでしょう。

 

スノープロウがあるため、連結器と空気ホースが大きく張り出しています。ボンネットの点検蓋は腐食で取れたり傾いたりしています。

 

機械番号は「06-28-01-279」です。車籍が無いため機械番号により管理されていました。

 

ボンネット内に見えた空気圧縮機(コンプレッサー)。型式はC400で、昭和52年12月製作とあります。この車両はその頃に作られたのでしょうか。

常呂駅か湧網線の駅で活躍したのかもしれませんが、現地に解説等はありません。

※北海道士別市のつくも水郷公園で保存されていたものが移設されたのではないか、との情報を頂きました。湧網線とは無関係な車両なのかもしれませんね。


北見市 製糖工場のスイッチャー

2017-11-13 20:23:00 | 網走〔オホーツク〕(北海道)

場所:北見市北上101番地1 北海道糖業北見製糖所
保存車両:DC2501
(2017年11月13日訪問)
※画像は全て許可を得て撮影

北見市の製糖工場で保存されている車両です。
L型の車体と3軸ロッド式の足回りを持つ古典的なスイッチャーです。前面窓部分の車体が少し傾斜していることが特徴です。


国鉄池北線(後のちほく高原鉄道ふるさと銀河線)上常呂駅より当工場まで専用線(延長約5.4km)が伸びており、そこで活躍した機関車です。
1956(昭和31)年に上常呂駅からの専用線が完成したのと同時に使用されました。当初は工場建設資材を輸送し、工場完成後は原料となるビート(甜菜)や重油、石灰石の輸送に活躍しました。
1983(昭和58)年に上常呂駅の貨物取り扱いが廃止されたため専用線も廃止されました。専用線にこれ以外の機関車がいたのかは分かりませんが、専用線の開業から廃止までの27年間働き続けた車両です。


日立製作所製のHR-25C型ディーゼル機関車です。型番や車号から分かるように自重25tです。
エンジンはおそらくDMH17形(160~180馬力)ではないかと思います。
ボンネット側の前面には、スノープロウ取り付け用と思われるステーがあります。


キャブ側面には、社紋とナンバープレート、後付けっぽいですが「日立」のプレートがあります。デッキ上の小箱は砂箱かと思われます。
なお、同型の機関車が栃木県の那珂川清流鉄道保存会で動態保存されています(当方は未訪問)。


機関車の隣には、かつて使用されたタービン発電機も保存されています。こちらは1882(昭和5)年に製造されてから1985(昭和60)年までの55年間稼働し続けたという貴重なものです。

【注意】
この機関車は会社敷地内にあります。今回は事前に北見製糖所へ問い合わせを行い、社員の方の立会いの下で見学しました。
出来ればアヶウしの訪問ではなく日時を決めて訪問する方が良いようです(土日祝日は要相談)。外観の撮影のみであれば、個人でも随時対応して頂けると思われます。
くれぐれも無断で会社敷地内へ侵入することのないようお願いいたします。対応して頂いた北見製糖所の皆様ありがとうございました。

北見市 銀河線CR70

2014-05-30 21:41:00 | 網走〔オホーツク〕(北海道)


場所:北見市新生町60-16
保存車両:ちほく高原鉄道CR70-6
(2014年5月29日訪問)

2006(平成18)年に廃止されたちほく高原鉄道ふるさと銀河線で活躍していた気動車です。
下回りは全て撤去され、車体のみがコンクリートの台座に置かれています。2013年より保存されています。


このCR70-6は、銀河線廃止後にとある鉄道愛好家グループによって動態保存される予定でした。しかし予定地であった枝幸町風烈布までの輸送費用・運営方法などで問題が発生したため計画が頓挫し解体の危機に瀕しました。その後北見市内の方が買い取り、食堂の施設として利用・公開されていました。


車内はおおむね現役当時のままですが、ボックスシートの間にはテーブルが設けられています。


全体はこんな感じ。駐車場の奥に車両が鎮座しています。末永く車両が活用される事を祈ります。

2024年5月2日 現存を確認


紋別市上藻別 鴻之舞鉱山の車両たち

2013-10-30 14:55:00 | 網走〔オホーツク〕(北海道)


場所:紋別市上藻別 旧上藻別駅逓
保存車両:鴻之舞鉱山バテロコ、人車、鉱車など
(2013年10月30日訪問)

紋別市の山奥、道道305号線沿いにある旧上藻別駅逓で保存されている車両です。鴻之舞(コウノマイ)鉱山で活躍した車両たちです。
屋根の下に保存されています。早朝に訪問したため駅逓の公開時期は不明です(冬期は閉鎖されていると思われます)。


鴻之舞鉱山は、かつて東洋一の金山と称されたほど金を始めとする鉱物の採掘で賑いました。鉱山は1973(昭和48)年に閉山しましたが現在でも山から有毒物質が出続けているため、浄化施設のみ稼動しています。
人車は8人乗りです。バテロコは協三工業製で「3006」という番号が付けられており、現在丸瀬布で保存されている3005と同型と思われます。


鉱車は3台あります。手前2両は「グランビー」というタイプで、荷台を傾ける設備を通過する際に中の積荷を走行中に降ろせるものです。奥の1両は鉱車ごとひっくり返して降ろすタイプかと思われます。


さらに後ろには、坑道内で使うであろう機材が載せられた貨車があります。これらの車両は全て軌間508㎜のナローゲージです。国内では非常に珍しくなった狭い線路を実見できる貴重な場所です。
なおこれらの車両は鉱山内で働いていたため、かつて存在した鴻紋軌道の車両とは別物だと思います。


バテロコから少し離れた場所に、木製の遊具のような車両があります。どうやら観光客や子供向けの足こぎトロッコのようで、ここから100m程伸びた線路を走らせることが出来るようです。
下回りは、当時の鉱車かトロッコのものを利用していると思われます。


旧上藻別駅逓は当時の駅逓を復元しただけではなく、鴻之舞に関する資料が展示されたり、サイロや水車も復元されるなど当時の生活を今に伝えています。

上藻別駅逓保存会のHPです。当時の鉱山の様子や鴻紋軌道の写真も展示されています。(※当方のサイトではありません。開くと音楽が流れるページがありますので周りを確認したうえでご覧下さい。)
http://www.h2.dion.ne.jp/~cha2/nature/kounomai/index.htm

2015年8月23日 現存を確認


斜里町 町民公園の9600

2011-08-02 20:33:00 | 網走〔オホーツク〕(北海道)

場所:斜里町本町49 町民公園
保存車両:59683
(2011年8月1日訪問)

斜里町の中心部近くに保存されている機関車です。このカマは滝川や帯広で現役時代を過ごしていたため、斜里を走ったことは無いかと思います。


テンダーのリベットが大正生まれであることを物語ります。テンダーの前照灯はあまり例の無い大型のものです。


この町民公園は、道路沿いに案内看板もあるため容易にたどり着くことが出来ます。町民公園といってもかなりの広さですが、「知床博物館」の玄関前にあります。

2019年7月18日 現存を確認