保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

【東京】荒川区 あらかわ遊園の都電6152

2018-03-28 20:06:00 | 東京

場所:東京都荒川区西尾久6丁目35-11 あらかわ遊園
保存車両:都電6152
(2018年3月16日訪問)

あらかわ遊園の正門前に保存されている車両です。都電荒川線荒川遊園地前電停から約300m、JR尾久駅から1km弱の場所にあります。


東京都電6000形は、1947(昭和22)年から290両が製造された都電を代表する車両です。
現在の都電荒川線以外の路線が廃止された際に大量に廃車され、荒川線には13両が残るのみとなりました。その後、荒川線ワンマン化の際に6152号車以外は廃車されました。
6152号車は工事用や救援用のために残っていましたが、1988(昭和63)年に車内の整備が行われイベント等で営業運転を行うようになりました。


2001(平成13)年に廃車され保存先を公募した結果、2003(平成15)年にあらかわ遊園へやって来ました。
一時期は車体に錆が浮くなど痛みが見られましたが、現在は修繕されきれいな姿になっています。

車輌の周りには柵があります。時期や時間を決めて柵を開放しているのかは不明です。あらかわ遊園が開園していない時間でも、柵越しに車両を見学することは可能です。

【栃木】下野市 日酸公園の保存車

2018-03-21 20:14:00 | 栃木

場所:栃木県下野市小金井5丁目22-1 日酸公園
保存車両:クモエ21001
(2018年3月15日訪問)

JR小金井駅から500m程離れた公園に保存されている車両です。
クモエ21001です。救援車かつ旧型国電の保存車は貴重な個体です。


屋根が設けられ、片側にはホームが設置されています。
車体は近年塗装されたようで大変きれいな状態でした。


「けがした電車を助けた電車」として紹介されています。
クモエ21001はクモハ11形を両運転台に改造し、側面に広い搬出扉を取り付ける改造が行われています。
クモエ21形はこの車両以外にも4両存在したそうですが、両運転台と側面の搬出扉は共通しているものの細部は異なっていたようです。


こちら側の前面には貫通扉がありません。
改造車らしく、運転台窓と助士側窓の大きさや高さが異なっています。


ホームがある側の側面です。広い搬出扉が目立ちますが、Hゴム支持の側面窓が不揃いに並ぶなど怪しげな雰囲気です。
Hゴムは塗りつぶされたのか代用品に交換されたのか、車体と同じ色になっています。


ホームの下側に説明板があります。
けがした電車を助ける電車が、保存会に助けられたというように書かれているのが面白いです。

【東京】北区 飛鳥山公園の車両たち

2018-03-17 01:26:00 | 東京

場所:東京都北区王子1丁目1 飛鳥山公園
保存車両:D51-853、都電6080
(2018年3月16日訪問)

王子の飛鳥山公園で保存されている車両です。
広い公園ですが紙の博物館の近くに置かれており、都電荒川線飛鳥山停留所より200m程、JR王子駅から徒歩5分程度の場所です。


1943(昭和18)年に国鉄鷹取工場で製造され、吹田に配置されました。戦後は姫路、長岡と渡り歩き、1972(昭和47)年に酒田で廃車されました。
東京とは縁もゆかりも無かったと思われますが、廃車後すぐに飛鳥山公園で保存されています。


このD51-853は番号上は「標準型」に区分されますが後に登場する「戦時型」への過渡期に製造された車両であり、標準型と戦時型の特徴を併せ持つカマです。
テンダーは標準型の台枠付きになっています。


ボイラー上の砂箱は、前後が切妻にされたカマボコ状のものが設置されています。通常の標準型はこの部分に丸みが付けられた流線形になっていますが、工数簡略化のために変更された部分です。
「準戦時型」とも呼べる形態を残す貴重な個体です。


2005年頃に上屋根が設置され、機関車が整備されると同時に案内板も新調されました。


すぐ近くに都電6080が保存されています。
こちらも2005年に上屋根が設置され整備されましたが、若干痛みが見られます。


客室側面の窓ガラスは全て撤去されています。前面とドア部分の窓ガラスはアクリル板に変更されているため、曇っています。
子供たちが遊ぶ公園のため安全上の配慮からかと思いますが、少し残念な姿です。


塗装は剥離が見られますが、原形を良く保った状態で保存されています。床下への侵入を防ぐ柵などはありません。


車内を開放しているようですが、訪問したのは早朝だったため実態は不明です。曜日等は書かれていませんが、年末年始などは開放されているのでしょうか。


(この画像のみ2001年3月28日撮影)
実は17年程前にこの保存車を撮影しておりまして、その時の画像もご紹介します。
D51-853は一見するときれいに見えますが雨水の垂れ跡が目立ち、キャブの窓ガラスはアクリルが曇ったのか板が打ち付けられたのか不透明になっています。
そばにある「きかんしゃのうえに のぼらないでください きけんです」と書いてあったかと思われる看板も朽ちています。


(この画像のみ2001年3月28日撮影)
都電6080はクリーム色の妙な塗装になっていました。
私は確認していませんが、他所様のサイトを見ると車内は荒らされたのか放火されたのか、落書きだらけだったり焦げたような跡があるなどメチャクチャだったそうです。
後ろにD51-853が見えますね。両車ともこの頃は上屋根はありませんでした。

【東京】台東区 池之端児童公園の都電7506

2018-03-16 18:44:00 | 東京

場所:東京都台東区池之端2丁目8-1 池之端児童公園
保存車両:東京都電7506
(2017年3月16日訪問)

東京メトロ千代田線根津駅より不忍通りを南へ200mほど進んだ場所に保存されている車両です。
かつて都電池之端七軒町停留所だった場所に整備された公園ですが、公園といっても歩道の一角のような狭い場所です。


保存されている7506号車は、2008年2月に廃車され2008年3月頃よりこの場所で保存されるようになりました。
屋根はありませんが周囲に柵があります。落書きやガラスが割られているところも無く、日常的に保守管理されていることが伺えます。


都電7500形は、1962(昭和37)年に20両が製造されました。その後、車体更新と冷房化が行われ、この7506号車は車体更新後の姿です。
7506号車は2008年に廃車されましたが、残る7500形も2011年までに全て廃車されています。


説明板と池之端七軒町停留所の現役時代の写真が展示されています。停留所部分は専用軌道だったそうです。


(この写真のみ2000~2002年頃、三ノ輪橋にて)
現役当時の7506号車を撮影していた写真があったためご紹介します。
ラッピングがされた広告電車になっています。


(この写真のみ2000~2002年頃、飛鳥山~滝野川一丁目間にて)
同じく現役の7506号車です。