保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

小樽市総合博物館の車両たち(その4)

2012-06-21 00:37:00 | 石狩・後志(北海道)


場所:北海道小樽市手宮1丁目3番6号 小樽市総合博物館本館
保存車両:多数(画像と共に紹介)
(2012年6月15日訪問)

C12-6です。
小樽築港機関区に長く配置され手宮線で活躍しました。現在は取り外されていますが、現役当時は前面に昇降可能なスノープロウが取り付けられていました(苗穂工場入換機や夕張鉄道で同様の装備が見られました)。


運転台も見学出来ます。


DE10-503です。函館・釧路・鷲別など移動を繰り返しましたが、生涯北海道を離れることなく活躍した機関車です。
DE10の次位はワム82506です。


ワムハチの次にセキ7342とトラ57964が連なります。


さらにホキ2226とワフ29984が連結され、小貨物列車が再現されています。


DD51-615です。DD51-500番台の内「全重連型」と呼ばれたタイプです。
再塗装されていますが、ナンバーの切り抜き文字は腐食で脱落してしまったようです。


DD51編成は、脱線復旧列車が再現されています。
オエ61-309です。元はオロ35で、マニ36への改造を経てオエ61へ再改造されました。戦前型オハ35系の車体を持ちます。


スエ78-5です。戦災復旧客車と呼ばれる車両で複雑な経歴を持ち、元はマロネ37350形という一等寝台車でした。
3軸ボギー台車を持つ客車、戦災復旧客車の生き残りとして貴重な存在です。


チキ6141とソ34です。
ソ34は脱線した車両を復旧するための操重車です。かつては蒸気動力でしたが、後にディーゼルエンジンに変更されました。チキ6141は操重車のクレーンを収納するための控車で、通常のチキ6000形とは異なる外観です。


ヨ7904です。ヨ6000形ですが、極寒地対策が施された7900番台です。

おまけ

これは館内で動態保存されている車両「アイアンホース」です。
一見するとアトラクション用に製作されたおもちゃ機関車に見えますが、1909(明治42)年にメ[ター社で製造されアメリカで活躍していた機関車です。1993(平成5)年に日本へやって来ました。
軌間914mmの軽便規格です(日本では珍しい線路幅ですが九州に例がありました)。後ろの客車に乗車することが出来、終端部では転車台での転回や機回しを見学出来ます。

4回に渡りご紹介した小樽市総合博物館はこれで終了となります。車両たちはボランティアの方々の努力で少しずつ整備されています。

 

2022年8月24日 現存を確認

(※2022年時点では、管理方針の変更と新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、運転台や車両内への立ち入りは出来なくなっています)


小樽市総合博物館の車両たち(その3)

2012-06-18 16:57:00 | 石狩・後志(北海道)


場所:北海道小樽市手宮1丁目3番6号 小樽市総合博物館本館
保存車両:多数(画像と共に紹介)
(2012年6月15日訪問)

ED76-509です。
ED76-500番台は北海道向けに作られた交流電気機関車で客貨両用で活躍しました。同じED76と名乗る車両でも、九州の0番台とは全くスタイルが異なります。
ED76の次位にはスユニ50-501が連結されています。


スユニ50の次にオハ36-125が連結されています。
近年再塗装されたようですが、側面がベコベコのまま塗料を塗ったような感じです。妻面は補修されていないらしく激しく腐食しています。



ED76編成の最後尾はオハフ33-364です。
この車両はこれから補修が行われるようで塗装剥離の途中と思われます。傷みが激しい事が分かります。


C55-50です。現役当時は旭川に長く配置されており、宗谷本線で急行や普通列車を牽引していました。
両側にホームが作られているため、特徴であるスメ[ク車輪をよく観察出来ないのが残念です。
C55の次位はスハ45-14です。


スハフ44-1です。
前述のオハフ33も含め、これらの客車は休憩所を兼ねているため住宅用クーラーが付いています。


マニ30-2012です。日本銀行所有の現金輸送車です。
現役当時は運用どころか存在自体が極秘とされていた車両ですが、現在はじっくりと観察出来ます(車内は通常は公開していないようです)。


キハ82-1とキシ80-34です。
これら2両は室内や運転台が公開されています。回転シート(リクライニング無し)に座ることも出来ます。


気動車が編成を組んで展示されています。先頭はキハ56-23です。


キロ26-107です。
車内は現役当時の座席が残りますが、一部の座席を撤去してビデオ上映用のスクリーンが設置されています。


キハ27-11です。


キハユニ25-1です。
キハ21と同時期にキハ20系列の北海道向け車両として製造されました。しかしデッキ無しの客室は冬期の保温性に難があったため、デッキ付きの改良型としてキハ22とキハユニ25-7が生まれました。


ED75-501です。
1966年に製造された北海道初の電気機関車でした。試運転を経て函館本線滝川電化より使用されましたが、種々問題があったため電気機関車の増備はED76-500番台でなされました。
そのためED75唯一の500番台です。北海道の電気車のパイオニアとして大切に保存されています。


キハ22-56です。一度は補修されたようですが、錆や水の垂れた跡が目立ちます。


キシ80-12です。割と状態は良いですが、キハ22など一般型気動車が多数置かれている一角に何の脈絡も無く置かれています。

その4へ続く

 

2022年8月26日 現存を確認


小樽市総合博物館の車両たち(その2)

2012-06-15 21:49:00 | 石狩・後志(北海道)


場所:北海道小樽市手宮1丁目3番6号 小樽市総合博物館本館
保存車両:多数(画像と共に紹介)
(2012年6月15日訪問)

その1からの続きです。
キ270です。国鉄の単線型ラッセル車です。


キ1567です。キ270(キ100形)と同じような外観ですが、こちらは複線型ラッセル車です。


キハ03-1です。1956(昭和31)年に製造されレールバスと呼ばれた気動車です。
現在は老朽化のため車庫に入れられたままで車内の見学も出来ませんが、車両の前に立てばこの気動車の小ささを実感出来ます。


国鉄7150「大勝号」です。7100(弁慶号など)と共通の部品を輸入して使用していますが、組立自体は国内で行われています。現存する最古の国産蒸気機関車です。


キ718です。「ジョルダン車」と呼ばれた広幅の除雪車です。操車場など広い場所の除雪に使われた他、本線上の除雪を行うこともありました。


キ752です。これもジョルダン車でキ700形の改良型に当たります。
ジョルダン車は広い幅を除雪できますが、その場合は当然ながら大出力の機関車で後押しする必要があります。


キ800です。「マックレー車(かき寄せ車)」と呼ばれる除雪車で、線路際に高く積み上げられた雪を崩して線路内にかき入れるための車両です。
1928(昭和3)年に苗穂工場で製作されました。現在でも木製の操作室が残ります。


キ601です。「ロータリー車」という除雪車です。
前述のマックレー車がかき集めた雪を遠方へ飛ばすための車両です。蒸気機関により羽が回転します。


DD16-17とDD13-611です。


DD16-17は1973(昭和48)年に製造され、晩年は小樽築港に配置されていました。
国鉄手宮線はDD16が最後まで活躍していた路線で、この17号機も活躍していました。


DD13-611です。重連型と呼ばれる600番台車で、標識灯の横に重連総括用のジャンパー栓が付きます。

その3へ続く

 

2022年8月26日 現存を確認


小樽市総合博物館の車両たち(その1)

2012-06-15 16:30:00 | 石狩・後志(北海道)


場所:北海道小樽市手宮1丁目3番6号 小樽市総合博物館本館
保存車両:多数(画像と共に紹介)
(2012年6月15日訪問)

小樽市の小樽市総合博物館に保存されている車両たちです。
この場所は国鉄手宮線手宮駅だった場所で、国鉄運営による鉄道博物館、小樽交通記念館などを経て現在は小樽市総合博物館となっています。
画像が多いため、4記事に分割して紹介いたします。

メインの建物内に保存されている、国鉄7106「しずか号」です。1885(明治18)年にアメリカ・メ[ター社で製造された機関車です。


典型的なアメリカ型蒸気機関車です。軽い車両と簡素な線路で鉄道網の充足を目指す(線路が簡素なため、重規格で建設するよりも路線の完成が早くなる)という当時のアメリカの鉄道への考え方が伺える車両です。


北海道炭鉱鉄道い1客車です。
1892(明治25)年製の1等車で、国賓の御乗用にも用いられました。その後は定山渓鉄道コロ1として活躍しましたが1963(昭和38)年に国鉄へ返還され、復元保存されています。


屋外展示の車両です。DD14-323です。
ロータリー式除雪車で、機関車本体はDD13とほぼ同じ機器が搭載されています。


高いボンネットが外国型機関車のような印象を与えます。
かつては雪の無い時期は排雪装置を外して入換や小運転にも用いられていましたが、後方の視界があまりにも悪いことから末期は除雪専用になっていました。


DD15-37です。DD13をベースに複線型ラッセルヘッドを装着した車両です。
ラッセルヘッド自体に車輪が無く機関車に直接固定する方式だったため、軸重が重くなりすぎる欠点があります。


保存状態は悪くはありませんが、所々腐食や錆が見られます。

その2へ続く

 

2022年8月26日 現存を確認


小樽市手宮 レストランのスハ43

2012-06-15 15:47:00 | 石狩・後志(北海道)


場所:北海道小樽市手宮1丁目3番6号
保存車両:スハ43-717、ワフ29688
(2012年6月15日訪問)

小樽市総合博物館本館の正門前で営業しているレストランです。鉄道車両を活用しています。


スハが客室とカウンター、ワフが厨房として活用されています。増築された張り出し部分も客室になっています。


かつてはこの地より1km程離れた小樽市高島で営業していましたが、2008(平成18)年に移転してきました。移転前も含め、25年以上客車のレストランとして営業しています。

移転の様子を紹介したサイトがあるため紹介いたします↓(当方のサイトではありません)。
http://otaru-journal.com/2008/03/post-2329.php

2022年8月26日 現存を確認