保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

【ロシア】ノグリキ 軽便鉄道の客車たち

2013-07-21 15:38:00 | ロシア


場所:ロシア連邦サハリン州ノグリキ町
保存車両:オハ‐ノグリキ狭軌鉄道線 客車(形式不明)
(2013年7月7日訪問)

北緯52度付近に位置するノグリキにある放置車です。
かつてノグリキから、さらに約230Km北のオハという町まで軽便鉄道が走っていました。しかしトラックやバスに押され2007年に廃止されました。オハは現在、石油開発で賑っている町です。


1枚目の画像は軽便のノグリキ駅があった場所です。客車の辺りと手前の荒れ地が線路だったと思われます。
2枚目の画像はその客車のアップです。ポツンと取り残されたように放置されています。


駅跡から数百メートル離れた所にさらに客車が放置されています。こちらは輪切りにされひっくり返されるなど荒れ放題です。


軽便鉄道は軌間750㎜で、旧ソ連で多く見られた規格です。現存するユジノサハリンスクの子供鉄道も同じです。
客車も旧ソ連の軽便鉄道規格品らしいです。前述の子供鉄道では、これと同じ型の客車が現役で走っています。


こちらは転がされた客車のすぐ横にあるものです。客車か気動車に見えますが、ひょっとするとただの物置かもしれません。錆びたのか焼け落ちたのかベコベコです。


これのみは、現在のノグリキ駅から1km弱離れた市街地の廃材置き場にあります。
ほぼ完全な状態の車体ですが、特に何にも活用されていないようです。車体には「MECT-40」「5133」「АРЕНДА РИТС-2」の標記があります。

これらの車両は保存や再利用という目的ではなく、廃線になったからそこら辺に捨てられているだけのようです。ロシアでは鉄道だけではなく自動車や船も使われなくなるとその辺に放置されることが多いように思います(港で赤錆びたまま放置される船など典型的でしょう)。国民性でしょうか?


【ロシア】ユジノサハリンスク駅前のD51

2013-07-10 00:30:00 | ロシア


場所:ロシア連邦サハリン州 ユジノサハリンスク市ユジノサハリンスク駅前
保存車両:D51-22
(2013年7月9日訪問)

ユジノサハリンスク駅前の広場に保存されている機関車です。
日本から1948(昭和23)年に輸出され、1971(昭和46)年頃の無煙化まで活躍しました。


よく「日本が敗戦賠償のため製作した」との紹介を見かけますが、賠償ではなく正式にソ連へ輸出されたものです。全部で30両が製作されています。
日本国内に在籍した「D51 22」とは別の車両で、「D51-22」とハイフン入りが正式な車号です。製造時から密閉キャブと大きな自動連結器を装備し、デフレクターは本州仕様であるなど北海道型とは外観が異なります。


駅前の広場に置かれて、窓ガラスが一部ありませんが保存状態は良好です。
昼間はこの広場で多くの人がくつろぎ、クヴァス(ライ麦と麦芽を発酵させた微炭酸飲料)を売る屋台も出てきます。