保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

【台湾】南投縣 集集駅前のシェイ式SL

2013-01-31 23:58:00 | 台湾

場所:南投県集集鎮民生路 集集駅前
保存車両:阿里山森林鉄路22
(2013年1月21日訪問)

集集線の集集駅前で保存されている機関車です。
「ギアードロコ」「シェイ」などと呼ばれる独特の伝達方式が特徴です。
通常の蒸気機関車のようにサイドロッドで動力を伝えるのではなく、中央のシリンダーでギヤとシャフトを介して前後のボギー台車を駆動します。構造は複雑になりますが、サイドロッド方式に比べて急カーブや急な勾配の変化に強い特徴があります。


シリンダーは片側側面のみにあります。こちらから見ると、蒸気機関車なのに只のボギー車に見える不思議な感じです。
この機関車は阿里山森林鉄路で活躍しました。


ボイラーが細い割には大きな炭庫も特徴です。軌間762mmのナローゲージです。


付近にはなぜか戦車も保存されています。

【台湾】彰化市 彰化駅裏の客車たち

2013-01-31 22:11:00 | 台湾

場所:台湾 彰化縣彰化市辭修路 彰化後站出口
保存車両:台鉄客車2両(いずれも番号不明)
(2013年1月22日訪問)

台湾中部の街、彰化。彰化駅裏に保存されている車両です。
膨大な数のスクーターが停まる広い駐輪場があり、その奥に置かれています。


客車のアップです。分かりづらいですが客車の窓の奥に、窓枠と吊革、人影が見えるのが分かりますか。これは車内にシルエットとなる板を設置して現役当時の様子を再現?しているようです。日本ではなかなか見られない面白い演出です。
後日の調査でこの付近に同じ型の客車がもう1台あり、画像にある黄色い建物(ホテルらしいです)が所有しているようです。

2017年3月27日 現存を確認

【台湾】新北市 平渓線菁桐駅のナローの機関車

2013-01-31 21:32:00 | 台湾


場所:台湾 新北市平渓区菁桐里菁桐街
保存車両:ディーゼル機関車、鉱車(いずれも番号不明)
(2013年1月23日訪問)

平渓線の終着駅である菁桐駅の近くで保存されている車両です。
屋根の下に黄色い機関車があるのが見えますか?私は最初物置小屋だと思って気付かずに通り過ぎ、ふと振り返った際に「物置小屋から線路が飛び出している?」のが見えたため機関車を発見しました。


とんでもない状態で、機関車本体にまで落書きされています。
この菁桐駅や平渓線は、台湾映画「台北に舞う雪」の舞台になりました。劇中で菁桐の商店の軒先に竹筒を吊るす様子があります。そのシーンを真似するように観光客が願い事を書いた竹筒をどんどん吊るしてこの有様です。日本の絵馬のようなイメージです。
観光客がどんどん名刺を貼ってゴミ屋敷同然になった北海道帯広市の幸福駅と似たような境遇でしょうか?


機関車は日本の加藤製作所で作られたもので、この付近の鉱山で活躍していました。軌間610mmか762mmのナローゲージです。キャブが低いのは鉱山のホッパーの下へ潜る必要があったからでしょうか。
機関車の後ろに木製の鉱車が1両あるはずですが、画像では分かりません。


【台湾】台北市 台北駅前のSLと気動車

2013-01-30 16:04:00 | 台湾

場所:台湾 台北市中正区台北駅東口
保存車両:台鉄LDK58、台鉄LDR2201
(2013年1月21日訪問)

台北駅前に保存されている車両です。いずれも軌間762mmのナローゲージで、改軌前の台東線(花東線)で活躍しました。
機関車はLDK58といい、1923(大正12)年に日本車輌で製造された自重21.5tの蒸気機関車です。


同じく台東線で活躍した気動車、LDR2201です。1956(昭和31)年に台湾で製造され、1067mmへの改軌が完了する1982(昭和57)年まで活躍しました。画像にある側の前面は非貫通で2枚窓ですが、反対側は貫通式の3枚窓です。


動台車はロッド式になっています。これは当時の変速機では機構上、1台車で2軸駆動させることが難しかったためと思われます。日本国内でも、私鉄のガソリンカーやディーゼルカーに少数ながらロッド駆動の採用例がありました。


夜間はライトアップされます。

2017年3月28日 現存を確認

【台湾】彰化縣 二水駅付近のSL2台

2013-01-30 14:50:00 | 台湾

場所:台湾 彰化縣二水鄉光聖巷
保存車両:台鉄CT278、台糖345
(2013年1月21日訪問)

台湾の中部、台湾鉄路管理局二水駅付近に保存されている車両です。2両が並んで屋根の下に置かれています。


台湾鉄路管理局のCT278は日本国鉄C57と同型です。1953(昭和28)年に日本で製造され台湾へ輸出されました。
C57は日本国内では1947(昭和22)年に4次形の完成を持って製造が終了していましたが、このCT278は戦前製CT270と仕様を揃えるためにあえて2次形のスタイルで製造されました。


日本国内では見られない装備としてカウキャッチャーが付きます。横から見るとあまり鋭角ではありません。


後ろから見たCT278と345の並び。


こちらは台湾糖業公司所有で、ナローゲージの専用線でサトウキビ輸送に活躍した機関車です。1919(大正9)年にベルギーで製造されました。兄弟機である346は、今での溪湖にある元工場専用線で動態保存されています。

2017年3月27日 現存を確認