保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

【愛媛】西条市 四国鉄道文化館の車両たち

2016-03-22 13:26:00 | 香川・愛媛

場所:愛媛県西条市大町798番地1 四国鉄道文化館
保存車両:多数
(2016年3月7日訪問)

JR予讃線伊予西条駅に隣接する鉄道博物館です。現役の予讃線を挟んで北館と南館に分かれています。
0系新幹線は21-141で、1976(昭和51)年に製造された側面窓が大きい初期型です。2000(平成12)年に廃車され、JR西日本からJR四国へ譲渡されました。
当初は多度津工場で保管されていましたが、この施設が開業した際に移設されました。


本来は車体長26mですが、四国へ渡ってきた時点で約半分の12mに短縮されています。
客室や運転室を見学出来ます。


DF50-1です。DF50は1957(昭和32)年から製造された電気式ディーゼル機関車で、四国ではDE10と並ぶ代表的なディーゼル機関車でした。
この1号機は製造後は敦賀に配置され、長野、米子を渡り歩き四国で最後を迎えました。
ここでは運転台も見学出来ます。期間限定ながらエンジンルームも公開することがあるそうです。


0系が置かれているのは北館でしたが、ここからは南館の車両をご紹介します。
こちらも客室や運転台の一部が見学可能であり、下回りに柵等が無いため間近で観察出来ます。


C57-44です。かつては西条市内の公園で保存されていましたが、2013年にこの地へ移設されました。
C57は日本全国で活躍した機関車でしたが、例外的に四国では全く走ったことが無いようです。この44号機は長く北海道で活躍し、最終配置は岩見沢第一機関区でした。現在でもスノープロウと正面のコの字型の手すりと北海道装備を残しています。


キハ65-34です。1970(昭和45)年に高松に新製配置され、2009(平成21)年に松山で廃車されるまで四国を離れることがありませんでした。
最晩年は四国で最後まで残った急行型気動車の1両として、国鉄急行色に塗り直されて各種リバイバルトレインに使用されました。


DE10-1です。現在も全国で活躍するDE10の1号機です。
1966(昭和41)年に松山に新製配置され、四国で活躍を続け1987(昭和62)年に廃車されました。廃車後も長らく多度津工場で保管されていましたが、2014(平成26)年に四国鉄道文化館へ移設されました。


四国にはDD51の配置が無かったため、SL全廃後はDE10の独壇場でした(DF50も細々と活躍していましたが)。
少しマニアックな話を。DE10の大多数は短いボンネット側のキャブ扉の窓は縦に長いものとなっています。鉄道模型もほぼ全てこの形態ですね。これは入換の際に誘導手の入換合図を確認しやすくするためです。
しかしこの1号機では、通常の大きさの窓と正方形の小さな窓に分離されています。これは実質的な試作機だったため、前年(昭和40年)に製造されたDD20-2の影響を受けているためだと思います。DE10-1~2号機がこのような形態だと確認しています。おそらく4号機までこの形態だと思われます。


こちらは屋外展示です。フリーゲージトレインの第2次試験車両です。2007(平成19)年に落成し、四国や九州で試験走行が繰り返されました。
2013(平成25)年に第2次試験車両での試験が終了し、保存されています。

この四国鉄道文化館で特筆すべきこととして、一部の線路が現役の伊予西条駅構内と繋がっていることです。それにより車両の入れ替えが出来ることから、現在DF50が置かれている場所にキハ32「鉄道ホビートレイン」を展示したこともあります。
今後も様々な車両の展示が期待出来る施設です。

【香川】多度津町 多度津駅前の8620

2016-03-10 21:07:00 | 香川・愛媛

場所:香川県多度津町栄町3丁目3
保存車両:58685
(2016年3月6日訪問)

JR多度津駅前に保存されている車両です。この機関車の裏手は現役の線路があり、多度津駅のホームからもよく見えます。
比較的プレーンな形態で保存されています。四国と言えばC58と並び8620が多数活躍しました。


新製当時は関東に配置されていましたが、戦後四国へ移ってからは廃車まで四国で過ごしました。
屋根付きで大切に保存されていますが、塗装は若干痛み気味です。定期的に保守されているかと思います。


キャブの窓部分には金網が取り付けられています。運転台へ上がる階段がありますが、柵があり運転席へは立ち入り出来ません。