場所:ラトビア グルベネViestura iela 16G
保存車両:L-4578、客車(形式・番号不明)
(2018年7月20日訪問)
ラトビア北部のグルベネ駅に保存されている車両です。
機関区の一角に置かれていますが、本線と繋がるレールは切られているため静態保存のようです。
機関車は塗り替えられて間もないようできれいな状態です。しかし塗り替えた際に車号が消えてしまいました。ネット上の画像を探すと「L-4578」という番号がキャブ側面に書かれているのを見つけました。
ロシアやバルト三国で多数保存されている2-10-0(1E)のテンダー式蒸気機関車です。
後ろの客車は形式不明ですが、ロシア型の客車かと思います。
テンダーに円形の覆いが付いています。単なるカバーなのか、オイル焚きの機関車なのでしょうか。
グルベネは軌間1520mmのラトビア鉄道と軌間750mmのナローゲージ(バーニティス)が乗り入れていますが、ラトビア鉄道は現在貨物輸送のみで旅客輸送は行っていません。
ナローゲージはグルベネが始発駅で、33km離れたアールクスネまで走っています。こちらは貨物輸送が廃止され旅客営業のみ行われています。
場所:ラトビア アールクスネ Jāņkalna iela 52 アールクスネ駅構内
保存車両:貨車(形式・番号不明)
(2018年7月20日訪問)
ラトビア北部のナローゲージの終点であるアールクスネ駅構内で保存されてる車両です。
本線と繋がった線路上に置かれていますが使われている様子ではありません。左奥の建物と緑色の客車が停まっているところが現役のアールクスネ駅です。
屋根には煙突が取り付けられ、電気の配電盤も設置されるなど何かに使われているようです。
ラトビアの鉄道は大半が軌間1520mmですが、一部には軌間750mmのナローゲージがありました。現在はグルベネ~アールクスネ間33kmのみが残っており、これはバルト三国では唯一日常的に営業運転を行うナローゲージです。
軌間750mmはソ連で多く導入された規格で、現在でも旧ソ連国の子供鉄道や鉱山鉄道、産業鉄道で見られます。
この貨車もソ連で大量に導入された規格品のようです。大柄な車体ながら小さな台車がナローゲージらしいです。
現役線は今は旅客営業のみですが1日2往復の列車が走り、地域の足としてだけではなく観光鉄道としても期待されています。
土休日やイベント時にはSLが牽引するようですが、普段はこのようなディーゼル機関車が牽引しています。
客車の後方に小さく見える茶色いものが保存車です。
場所:ラトビア リガ Maskavas iela 14A, Latgales priekšpilsēta ゲットー・ホロコースト博物館
保存車両:貨車(形式・車号不明)
(2018年7月20日訪問)
リガのバスターミナルや中央市場より200m程南にある博物館で保存されている車両です。
名前の通り、ユダヤ人弾圧の歴史を紹介する博物館です。
訪問時は早朝で開館していなかったため、柵の外から撮影したのみです。
多くのユダヤ人が、このような貨車に詰め込まれて移送されたことを説明するために置かれているようです。
貨車の形式や番号は分かりません。ひょっとするとホロコーストが行われていた時代よりもずっと後に作られた貨車かもしれません。
パネルにはホロコーストの歴史や殺害されたユダヤ人全員の氏名が書かれているそうです。
場所:リトアニア ヴィリニュス Pelesos g.12
保存車両:L0236
(2018年7月22日訪問)
ヴィリニュス駅の駅舎とは反対側の機関区のある場所に保存されている車両です。
公道のすぐ横に置かれていますが、周囲を柵で囲われていることと反対側は線路に面しているため、観察できるアングルは限られます。
柵の隙間にカメラのレンズを入れるとこんな感じです。
テンダーの側面に説明板が取り付けられていますがあまりに小さいため現地では読めず、帰国後に撮影した画像を拡大してやっと読めました。
ソ連で製造された2-10-0の軸配置を持つデカポッドで、1948年から1976年まで活躍したそうです。
機関区のモニュメント的な位置づけで保存されているのでしょうか。
同形のロシアンデカポッドはリトアニア国内でも他に保存車があることに加え、ロシア、エストニア、ラトビアなどでも多数保存されています。
現役のヴィリニュス駅のホームからだと線路側の側面を撮影出来ます。
こちら側のテンダーにはさらに大きな説明板が取り付けられていますね。あまりにも遠くて判読不能です。
場所:リトアニア カウナス Tunelio g.8
保存車両:L0814
(2018年7月22日訪問)
カウナス駅より800m程離れた場所に保存されている車両です。
幹線道路とヴィリニュスへ向かう線路に挟まれた場所に置かれています。
周囲が柵で囲われているため近づくことが出来ません。この機関車のすぐ横は現役の線路になってるため、観察できるのはこちら側の側面のみです。
給水柱や踏切警報器なども一緒に保存されています。
ソ連で製造された機関車と思われます。第二次世界大戦後の1947~1952年頃に製造されたと思われます。
2-10-0(1E)の軸配置を持つデカポッドです。
軌間1520mm用の機関車ですので、貨物用の5動軸機関車でありながら動輪とボイラーの間はこんなに隙間があります。
エストニアの鉄道は現在でもほとんどの区間で軌間1520mmです。同じ軌間のロシアとは旅客貨物共に直通運転が行われていますが、ポーランドやヨーロッパ西側諸国とは直通出来ないため不便を強いられているようです。
保存車より一段下がった所が現役の本線で、カウナス駅で入換を行っているディーゼル機関車がやって来ました。
カウナスからヴィリニュスへの列車に乗った際に撮影したものです。
こちら側の側面は列車内からしか撮影出来ません。