保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

新得町 新内駅跡の9600と20系客車

2011-08-03 15:44:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)

場所:新得町新内西5線 国鉄新内駅跡地
保存車両:59672、ナハネ20-132、ナロネ21-551、ナロネ22-153
(2011年8月2日訪問)

国鉄根室本線の旧線だった場所です。昭和41年に新線(現在線)が開業したため放棄された区間です。
現在は車両が保存されると共にトロッコ体験乗車も出来るよう整備されています。


59672は、末期は帯広に所属し士幌線や広尾線で活躍しました。
これらの車両はかつてこの場所でSLホテルとして営業していました。SLホテルは1990年代に廃業し、廃業後は荒れるに任せた状態で放置されていました。現在は有志やNPO法人の手によりきれいに復元されています。


ナハネ20-132です。開放2等(B)寝台車でしたが、現在車内は資料館に改装されており当時の設備は残っていません。
北海道ではこれら3台が唯一の20系保存車です(昔は深川市にも20系がありましたが2000年頃解体済)。


ナロネ21-551です。開放1等(A)寝台車で製造時はナロネ21-51を名乗っていました。車掌室設置改造の際に551号へ改番されました。車内は往時のままの寝台が残ります。
後述の車両も含め寝台車3台の車内は資料館とされており、¥200の入場料で見学できます。


ナロネ22-153です。開放2等(A)寝台と共に6室の1人用個室が設置されています。製造時はナロネ22-53を名乗っていましたが、車掌室設置改造により153号となりました。
現代のシングルデラックスには劣りますがソロより豪華ではないかと思います。当時の夜行急行はボックス席が当たり前、混雑時は床に新聞紙を敷いて寝るより他無い時代でしたので、この個室寝台は驚異的な豪華さだったことと思います。

これら新内駅跡の施設は、NPO法人「旧狩勝線を楽しむ会」によって保存されています(↓同会HP)。
http://www.karikachi.org/

2017年10月24日 現存を確認

帯広市愛国 愛国駅跡の9600とヨ3500

2011-08-03 14:38:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)

場所:帯広市愛国町基線41-2 愛国交通記念館
保存車両:19671、ヨ4353
(2011年8月2日訪問)

国鉄広尾線の愛国駅だった場所です。今は駅舎を利用した交通記念館になっており、機関車も保存されています。


現役末期は帯広に配置され士幌線や広尾線で活躍し、昭和50年に広尾線で「さよならSL列車」を牽引するなど国鉄SL最末期まで働きました。
現役時代に通ったであろう愛国駅構内で今は静かに佇んでいます。


キャブ部分は雨の侵入を防ぐためか屋根が延長されています。現役時代からこうだった訳ではなくここに保存されてから改造されました。2007年頃はまだ延長されていなかったはずなので、2007~2011年の間に改造されたものと思います。


駅前にあるヨ4353。廃車体マニア以外は誰も見向きしないぐらいひっそりと置かれています。かつては国鉄直営の売店として使われていましたが、今は何にも使っていないようです。


2011年時点では、車体に「愛国から幸福まで」の切符を模した看板がありましたが、どこへ行ったのか2013年には無くなっていました。
2019年8月29日 現存を確認

大樹町 柏林公園の9600

2011-08-03 14:12:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)

場所:大樹町東本通 柏林公園
保存車両:59611
(2011年8月2日訪問)


大樹町中心部の柏林公園に置かれている機関車です。機関車は大樹町役場のすぐ前にあります。


屋根付きで大切に保存されていますが、標記が全て倍以上の大きさで書かれています。保存後の補修の際にこうなったのでしょうか?
それ以外はごく一般的な公園保存SLといった雰囲気です。


現役末期は帯広に所属した機関車です。国鉄SL最末期まで活躍し、昭和50年に士幌線で「さよならロータリー号」も牽引しています。

2019年8月29日 現存を確認

帯広市幸福 幸福駅跡のキハ22

2011-08-03 13:59:00 | 十勝・釧路・根室(北海道)


場所:帯広市幸福町東1線 幸福交通公園
保存車両:キハ22-221、キハ22-238、排雪モータカー
(2011年8月2日訪問)

廃線になった国鉄広尾線の幸福駅に保存されている車両です。車両の他に現役時代のホームや待合室も残っています。一番手前はキハ22-238です。
画像の左端でライトが点灯しているのが分かるでしょうか。実施時期や点灯時間は不明ですが、夜間は車両がライトアップされているようです。


ホームに据え付けるように置かれたキハ22-221。238号車もそうですが、車体は何度か塗装されていますが朱色5号とは違う色合いです。


車内を見学することが出来ます。221号車の車内はほぼ原形のまま残ります。
板張りの床やエンジン点検蓋など現代の気動車では見られない設備です。北海道では、昔は気動車を始めバスも床板が木製なのは当たり前でした。


2013年頃のリニューアルより、238号車の車内にも入れるようになりました。
しかしこちらはほとんどの座席が撤去され、車内には幸福駅で結婚式を挙げたカップルの写真などが展示されています。鉄道関係の展示物は無いようです。


排雪モータカー。場違い感は否めませんが、このタイプの現役車も数が少なくなってきました。あまり手入れされていないようですがいずれ貴重な存在になるでしょう。


模型ファン向けに真横から撮影。
車両やホームがある部分は線路が残されていますが、それ以外の部分は駐車場や花壇が整備され鉄道時代の面影は残っていません。
待合室は訪問者が名刺や名札を貼り付けることで有名ですが、今や室内では収まらず外壁まで名刺が貼られており、ゴミ屋敷のようになっています。ここまでくると名刺を貼り付ける行為や、他の観光地で見られる木板や南京錠をぶら下げる行為について考えさせられます。

2024年4月24日 現存を確認