ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、趣味で撮影した昆虫や日本の四季
自然風景の写真も紹介しています。

ウラキンシジミ(odai型)

2018-07-20 17:51:59 | チョウ/ゼフィルス

 ウラキンシジミ Ussuriana stygiana (Butler, 1881)は、シジミチョウ科(Family Papilionidae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)コンゴウシジミ属(Genus Ussuriana)のゼフィルスで、前翅長14~20㎜。翅表は暗黒褐色、翅裏は文字通り「金色」(橙黄色~黄褐色)で、亜外縁に橙色斑列がある。雌雄の斑紋は、ほとんど同様であるが、メスの翅表の色彩は、オスに比べてやや明るい。翅裏の色彩は雌雄ともに地理的変異や遺伝的変異があり、岩手県陸中地方で出現する翅裏亜外縁部の黒紋が消失したodai型や埼玉県秩父地方で出現する黒化型等が知られている。
 ウラキンシジミは、日本特産種で北海道~九州まで分布し、低山地から高山地帯の落葉広葉樹が主体の渓流沿いなどを主な生息地としているが、かなり局所的である。幼虫はブナ類ではなく、モクセイ科のトネリコやコバノトネリコを食樹としており、終齢幼虫は葉先を噛み切ってパラシュートのように地上に落下し蛹になる。成虫は、夕方に活発な活動をし、 ノリウツギやクリなどによく訪花する。日中は葉の上に止まっていることが多い。
 落葉広葉樹林の伐採による生態環境の消失と針葉樹の植林による生息地の環境悪化などで、近年は生息地での個体数が減少している。環境省カテゴリにはないが、千葉県、宮崎県で絶滅危惧Ⅰ類、 茨城県、和歌山県、大阪府、香川県、佐賀県で絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県、高知県、愛媛県、島根県、山口県、福岡県、熊本県では準絶滅危惧種として選定している。

 ウラキンシジミは、2014年に岐阜県高山市で1頭(写真6)撮影しただけで、その後は出会いすら叶っていなかった。今回の岩手遠征では、確実な生息地情報は分かっていなかったが、訪れた場所は偶然にも本種がたくさん生息しており、探さなくても何頭ものウラキンシジミに出会い、撮影することができた。しかも、翅裏亜外縁部の黒紋が消失したodai型も撮ることができた。

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ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000 +2/3EV(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1600(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ(odai型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ(odai型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 -2/3EV(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 200 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:岐阜県高山市 2014.8.3)

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