本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

資糧ということ

2024-04-20 18:33:35 | 十地経

先生の講義も

たぶん、自明の理というか

皆が知っているような

つもりで話されているよう

な気がします。

でも、勉強不足の私には

一から学び直しというか

 

「資糧位というのは

学問の下働きなんだ。

まだ学問にもなっていない

材料なんだ。」

 

と仰っておられますが

私にはその材料を理解する

のに一苦労なんです。

 

この「資糧位」という

ことも気になり

まだ、この辺りをウロウロ

しているという状態です。

 

普通にはしりょうというと

この「資料」が出てきます

しかし、漢和辞典には

資糧=資金と食料。

   旅費と食物。

というように出ています。

何とも仏教の言葉とは

縁もゆかりもないような

資金と食料という意味

現実的な生活の根幹を

なす言葉なんです。

 

「資」という意味も

やはり、資金とか資本と

いうように、

たから、もとで、と

そのような意味です。

 

「糧」もあまり使わない

と思っていたら、

兵糧攻め、という言葉が

よく聞く言葉です

労働するために食べる物

という意味がもとです。

 

そういう現実的な言葉が

仏教の言葉として資糧と

いうように使われる

さとりに向かう元手になる

ものという、

仏教用語には観念的という

よりも身近な必需品という

そういう言葉を用いるのは

多いようです。

 

それで、資糧ということは

経典ではどのように出て

来るのかというと

 

福徳資糧、

これには布施と戒律があり

布施を施し、戒律を守る

ということは

まず第一の修行の一歩です

 

智徳資糧、

やはり六波羅蜜の最後は

智慧です

布施と戒と智慧が根本の

修行です

 

ほかの経典には

先世資糧、

これは過去の世に勤めた

善ということで

自分自身が今ある

というのは自分一人の力

ではなく多くのご先祖様の

紡いでこられた賜物

ということでしょう。

 

「現法資糧」

これは今の世でおさめた善

自分自身で出来る努力

以我功徳力イガクドクリキ

という言葉もありますが

自分自身の一歩一歩の

功徳の賜物ということです

 

本蔵院の本堂も新しく再建

されましたが、

この先世資糧、現法資糧

ということを見ていますと

まさにこの二つのことが

具わったということです。

 

先生は、

「材料に止まっている」

と、あるのですが

その材料を集めること

が、

なかなか進まないのですが

また面白いところでも

あるのです。

「日が暮れてしまう」

とも仰いますが

流していくよりも

納得するようにやった方が

自分にはいいようです。

 

 

 

 

 

 

 

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