本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

名は単に名にあらず

2006-08-26 23:45:28 | 住職の活動日記
 先日、会社を設立されると言う事で、会社の名前の相談に見えられました。
 そのとき浮かんだ言葉が「名は単に名にあらず」ということです。
東寺にいるとき、師匠の三浦先生よりよく聞かされた言葉です。
 阿弥陀という名前には阿弥陀と言う働きがあり、薬師という名前には薬師如来としての働きがあるんだ、とよく聞かされました。
 だから名前を簡単に考えてはいけない。それから名前もそうですけど、言葉と言うものにこだわりをもつようになり、何故そういう名前があるのだろうか、なぜそういう言葉なのかと、考えさせられるようになりました。
 今回の相談も、新会社の名前をいろいろ考えてこられました。しかし、もう一歩考えてほしいと提案しました。そこのお宅は祖母にあたる方が大変熱心なお不動様のご信徒で毎月お参りにお見えでした。その折今の会社のご苦労話をされておられました。
 昨日お見えになったのはお孫さんにあたる方で、その祖母にあたる方の思いをお話し、そのお気持ちを少しでも表せないだろうかと提案しました。
 帰られた後、すごく幸せな気分でした。人生の岐路にあたってお寺に相談にこられる。
これが本当のお寺の働きではないか。
ある先生が「仏教は人間学だ。仏教が宗教になったところから堕落が始まった。」とおしゃっておられました。一瞬、?。仏教は宗教ではないのかと思われるでしょうが、よくよく考えてみて下さい。またお話できる機会もあると思います。
 ありとあらゆる場面でお寺が登場できる。このことは本当に有り難いことだと思います。またお待ちいたしております。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 御影供(みえく) | トップ | 不動護摩祈願 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

住職の活動日記」カテゴリの最新記事