本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

寝たきり金魚

2012-02-16 22:00:26 | 住職の活動日記
 縁側の日向で悠々と泳ぐ金魚を発見  


    



 もう、水槽に一杯になるほどに大きく成長しています。

金魚も、熱帯性、暖かいと冬眠せずに元気に泳ぎ回っています。

だから、縁側の日向では、餌もよく食べ立派な姿です。

もう10年以上元気にしているという事です。


 ふと、水槽の隅を見ると、

    



 死んでるのでしょうか ???


  「 もう、1年ほど寝たきりなんです。 

    たぶん、身体の浮き袋が破れたのでしょう ? 」


じっと見ていると、

 白と赤のまだらの金魚のほうがそばに寄り添っています。

そのところを撮りたかったのですが、

カメラを向けると、逃げてしまいます。



  「 ご飯は食べるのですか ? 」


  「 ちょうど、身体の上辺りに餌を落とすと、

    横になりながらも、ちゃんと食べてくれます。

    金魚でも同じ姿勢ですと、床ずれ、ができますので、

    たまには、ひっくり返してやるのですよ ! 」


ろうきん 老金魚の姿を目の当たりにしました。

普通だったら死んでしまっていることでしょう。


  「 でも、金魚に教えられます。

    横に連れ添って、一緒にいてあげる。

    人間よりも立派ですよ。!! 」

とは、ご主人の言葉です。


 こちらのご夫妻も明日で80歳 「 傘寿 」 だそうです。

お二人だけの毎日の中で、この金魚たちのほほえましい姿が、

とても美しく見えたのでしょう。



    



3匹いて、互いに声掛け合っているから ?? 

お互い元気なのかもしれません。

3匹という数字がいいのかもしれません。

3人は 「 サンガ 」 です。

2匹ですと、けんかもよくします。

結構、動物も残酷なところがあって、

弱った相手を見ると、突っついたりして、殺してしまうことがよくあるのです。

3匹、それも身体の不自由な1匹がいて、

思いやる心が生まれているのかもしれません。

元気な人は身体のハンディーがある人のことを思いやり、

不自由な人はそのことをありがたく受けとめる。

その微妙なバランスがとてもいいのかもしれません。


 仲良く元気でいてください。   





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