本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

結構毛だらけ猫灰だらけ!?

2018-06-11 21:37:30 | 漢字

『十地経講義』を読んでいて

気になったところが見つかり

もしやこれは間違いではないか??

読んだだけですと

スーッと読み過ごしてしまいますが

書いていくというと

人う一つの文字が気になるもので、

 

ここのところです。

「そこらの結構が非常に面白い

じゃないかね」

とあるんですが、

「結構が面白い」?

もしやこれは「構造」では

ないのかと思ったのです。

 

辞書を見てみると、

意外なことが発見しました。

「結構」というと

もう十分ですという意味で

「もう結構です」

とか、

「結構毛だらけ猫灰だらけ」

と、大いに結構だ!という

ちょっとふざけた言い方ですが

それくらいしか思いつきませんでした

 

ところが、

辞書を見ると、本来は

構えをつくる。

組み立てること、とあります。

まあ、漢字からして

結び構えるですから、

 

この十地経講義でも

「そこらの組立が面白い」

ということになります。

なるほど、!!

ということですが、

その前後の文も面白くて

 

「できるだけのことを

 やっとるようじゃ、

 だめなんだ、人間はね。

 できんから止めるんじゃない

 できんからやらなきゃならん

 そういうものが願です。」

 

とそういう流れで出てくるのですが

その後の文もおもしろい

 

「人間というものはね

 煩悩が深いから、こすいの

 そんなこと言う必要はない

 こすいの、こすくないように

 なれとか

 お前ら小さいから

 もっと大きくなれとか

 いう必要はない

 だから、煩悩とか欲とか

 そんなことを心配するなと

 それに負けんだけの願を起せ

 そういう願に触れ目覚めよと」

 

そういうように、

その構造というより

煩悩と願という組立が面白い

ということでしょう。

 

一つのわかっているような漢字でも

もう一度調べて見直してみると

面白い発見があるものです。

 

 

 

 

 

 

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