本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

世の中は澄むと濁るで大違い!

2019-08-01 20:15:41 | 漢字

よく言われることが

「ハケに毛がありハゲに毛がなし」

面白いもので、

点々が付くのとでは

意味が大きく変わってきます。

 

最近ではすっかり、

ジジ・ババが定着してきました

漢字で書くと

「爺」と「婆」となります。

このジジ・ババということも

濁りを取ると

チチ・ハハになります。

チチが濁ってジジ、母が濁ってババ

ジジも元はヂヂと書いたのでしょう

 

チチハハが濁ってヂヂババ

なんだか不思議なような?

 

しかし

漢字で書くと、「父」が「爺」

これは同じ父が入っていますので

何となく分かるのですが

「母」が「婆」は関連がなさそう

 

母という字は、

女に点を二つ加えて乳房の形を

かたどったもの

ということで何かしら理解できます

そしてまた、

母という字には

母屋とか母国とかあるように

物を生じるもとなるもの

という意味があるようです。

 

見ていると母親は

身を投げ打って子育てをする

自分のことは犠牲にしても

子のために尽くしています

「父母恩重経」というお経には

母親が子を育てるのに

その大変さを事細かく述べています

 

そういうこともあって

「母の日」ということは

大きな意味を持っています

昔、映画評論家の淀川長治さんは

自分の誕生日は母の苦難の日

ということでいつも母と一緒に

過ごされたそうです。

 

それに対して

「父の日」はたぶん戦後になって

始まったのではないかと

思います

子どもの頃はあまり言わなかった

ような気がします

今でもあまり

意識していないのですが

いつもお嫁さんからは

好物の「白州」の

ウイスキーが届きます。

 

 

 

以前、白州の森に行って

そこで飲んだ「白州」の味

すっかり気に入ったのですが

普段飲むには少々お高い

また、今ではとても人気で

あったとしてもお一人様1本とか

貴重な存在です。

 

父という字は

父部には父・爹・爺の三つしか

ありません。

この字の成り立ちは

手にともしびを持っている

ということから出来たようです

それで、

一族の聖火を守る長老という

意味になりました。

ともしびを掲げて方向を指し示す

ということが父の役目

ということでしょう。

 

万葉集にも

我背子(わがせこ)と

自分の夫に親しみを込めて

こう呼んでいます

「男の背中」という歌も

ありましたが

方向を指し示す背中を見て

我背と呼んだのかもしれません

 

今では、どうも

そうではなくなってきているようで

特に私は何もできない父で

今もって「白州」を頂くのは

かたじけないのですが

有り難く頂戴供養して

何かの時に味わっていただきます。

 

チチ・ハハが濁って

ヂヂ・ババになる

何気なく使ったり

言ったりしてますが

よく見ると不思議ですね!!

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする