本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

大徳寺・高桐院

2016-04-13 20:27:11 | 住職の活動日記

大徳寺の北隣に今宮神社はあります

今宮神社の参道を歩いていると

 

 

面白い塀が続いています。

なにか気になり

 

 

般若の顔があったり

 

 

ゑびすさんがあったり、

 

 

屋根瓦をそのまま埋め込んだり

つられて角を回ると

 

 

とても美しい庭造りのアプローチ

その美しさにひかれるように中へ

 

 

なにかしら引き込まれるような

導線です。

 

 

門の前に着くと

九曜の紋 … 細川家??

 

 

高桐院の表札があります。

 

 

またまた、凛と整えられた

石畳が続きます。

 

とても落ち着いた作りです。

 

 

質素な中にも気品がある

 

 

お茶室も素晴らしい

 

 

床の間の掛け軸も

面白い

 

 

床の間横の欄間の造り

シンプルでいい、

 

 

自然なままの庭

さほどの造作もなく

自然の木をそのまま生かしている

廊下には赤毛氈が引かれて

のんびりと庭を眺めている人

外国の方、若い方も

坐り込んでじっと庭を眺めている

こういうお寺の空間もありなのか

 

庭に出ることができて

 

 

井戸、「三斉の井戸」と

やはり、細川家に縁があったのです。

(無知とはいえ、何も知らなくて

惹かれるように足を踏み入れた

これも何かのご縁でしょう)

 

 

細川家歴代の墓所とあります。

その隣に

 

 

灯篭が、

説明には、

二代細川忠興(三斎)及び

ガラシャ夫人の墓とあります。

最初は千利休が天下一と名付け

愛用していたのですが、

その名声を聞きつけて

太閤秀吉が所望したところ、

利休は一角を欠いて断った

という、

利休切腹の後

遺品として細川三斎に贈り

三斎80歳の時この寺に

預けて墓標としたということです。

 

 

お墓の入り口にも九曜の紋が

彫ってあります。

それからもう一つ愛用したものに

 

 

「つくばい」があります。

「袈裟形のおりつくばい」といって

加藤清正が朝鮮王城羅城門の

持ち帰り三斎に贈ったということです。

地面低くおさめられているので

「おりつくばい」というそうです。

細川三斎は先ほどの灯篭と

この蹲踞(ツクバイ)を愛用し

参勤交代の折も持ち歩いた

ということです。

 

先ほどのお茶室でも

細川三斎はお茶を

点てられたのでしょう。

何も知らず足のおもむくまま

入ったお寺で

何かしら不思議なご縁を感じます。

 

 

立派な作りですが

この渡り廊下を行くと

おトイレになっているのです。

 

 

廊下には「雲版」が、

食事のときに鳴らすのです。

そして、ドキッとする文句が、

板木(ハンギ)に書いてあります。

 

 

そのうちそのうちと

思っているうちに

あっという間に

墓標が立ちますよ!!

 

やがて死ぬのではなく

死とともに生きている

 

ここに真骨頂があるのでしょう。

 

最後にシャキッと背筋に

一本入れていただき

 

 

振り返って、

なんともいいお寺にお参りさせて

頂きました。

またお参りしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする