本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

今週の言葉4/21~4/27

2008-04-20 23:09:08 | 今週の言葉
 花開く時に 蝶来り、
              蝶来る時に 花開く。

 
 この言葉には前後がありまして、かの有名な 『 良寛さん 』 の言葉なのです。

 
 「 花無心招蝶  蝶無心尋花。  花開時蝶来  蝶来時花開。

   吾亦不知人  人亦不知吾  不知従帝則。 」


 ( 花は蝶を招くに心なく、蝶は花を尋ぬるに心なし。

   花開く時に蝶来たり、蝶来る時に花開く。

   われもまた人を知らず、人もまたわれを知らず、知らずして帝則にしたがう。)


 というのが、全文になります。

 『 帝則 』 ( ていそく ) とは自然の法則のことです。

花は無心にして蝶を招き、蝶は無心で花を尋ねる。とはごく自然の摂理です。このあたり

まえのことをあたりまえと受け流すのではなく、その働きに大きな感動を持ってみるとき

このときは、自然 (しぜん )と書いて、自然 ( じねん ) と読むほうがいいの

ではないでしょうか。 

 『 自然 』しぜん 、というと自分と言うことが抜きになっているような、自分は自

分、自然は自然というような別々のこととなっているようです。

 『 自然 』 じねん 、そこには起こっている現象を自分のことと受け止めていく、

自分が生かされているのは、この大きな働きの中の一つの存在なのだと言う、自然に対す

る謙虚な受け止め方があるようです。

 良寛さんの歌も、当たり前、のことなんですが?  難しくもありません! 

 良寛さんのご苦労の人生観が、当たり前なのに、そこによくよく考えて見ると奥深い重

みを持った言葉として響いてくるのではないでしょうか。

 晩年、こういう歌ものこしておられます。


 『 災難にあう時節には、災難にあうがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。

    これはこれ災難をのがるる妙法にて候。 』

 
 なかなかこういう心境にはなれないものです。

が、自分のことを見て見ると、災難に遭いたくない、死にたくない、という 「 いやな

こと 」 (自分にとって都合の悪いこと ) から逃げる心が、自分の心を苦しめるの

です。

 その時そのときに、精一杯生き抜いてこられた、良寛さんならではのやさしくみえて、

実は味わいのある、苦労からにじみ出た言葉となってると思います。


  味わってみてください!
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バイクで巡礼  決まってます!

2008-04-20 22:22:39 | 住職の活動日記
   

 若い方の巡礼。お参りされて、納経を頂かれた後、チョッと雑談。

「 エッ~ バイクでお参りですか? 大きなバイクですか? 」

 興味津津で外に出てみる。

「 小さなバイクですよ! 」

なんと 『 スーパーカブ号 』 ではありませんか。  

「 どちらからですか? 」

「 山梨県からです 」    

 これも驚きです。こんな小さなバイクで、よくぞお参りいただきました。

 よくみると、写真がお好きなようで、使い込んだ愛用のカメラやら三脚を後ろに乗せて

おられます。前には寝袋やらテント、そして自分なりに工夫した小物が上手に設えてあり

ます。

 ( なんかいいな~  昔を思い出します。 こんなバイクで回りたいと思います。

   が、今となっては無理でしょう。大きなバイクというより、このスーパーカブ号

   がいいですよネ )


 どうぞ、お気をつけてお参りください。  
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