本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

今週の言葉4/28~5/3

2008-04-27 21:58:12 | 今週の言葉
   忍  是れ 功徳の元        良寛


 今週の言葉も先週に引き続き 『 良寛さん 』 の言葉を選びました。

『 忍 』 という言葉も最近では死語になりつつある言葉でしょうか。

 仏教では 『 忍 』 とか 『 忍辱 』 ( にんにく ) ということは

とても大切な修行のひとつです。

 現代は物が豊かと言うことは、物質的には耐え忍ぶというか我慢するということが

必要のない時代です。物のない時代には手に入れようとすると、待って手に入れるしか

方法がなかったのです。ですから、自然と我慢するという 『 忍 』 ということが身

についてきました。


 それと、 『 忍 』 という字は 『 認識の認 』 と同じで、物事をよく認識す

る、という意味が根底にあります。


 『 忍 』 という字が死語になりつつある反面、人間は本能的に自分自身を根底から

否定してくれるものに、なにかしらの憧れを持っているのではないでしょうか。

 水をかぶったり断食したりとか、修行しているお坊さんを見ると、 

「 すごいな~ 」 と感心したり、するものです。  なぜ感心するのか?

それは、苦行という行為が人間の自分本位の心を否定してくれるからではないでしょう

か。

 
 人間は不思議な構造を持っています。


 自分を否定してくれるものに対し、じっと我慢して、その耐え抜いた結果、なんか

本当の自分に出会えるような気がするのです。

 このままの自分を、そのまま延長したって、それが本当の自分ではないと言うことを

本能的に感じます。今の自分を否定され、それに耐え抜いてこそ、本当の自分に出会える

ということを、微かに感じ取っているのです。


 だから、すべてのことの根底には 『 忍 』 ということがなければ成り立たないよ

うに思います。

 あまり使われなくなったじですが、お互い新たな認識を見出す必要があるように思いま

す。古い言葉に対する再認識が必要ではないでしょうか。
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するどい!

2008-04-27 09:10:27 | 住職の活動日記
 昨夜はCD制作に向けて、打合せ、そしてお経の稽古、いろんな意見も出て、

面白いものができそうな気がします。

 音をパソコンに取り込んで、音を少し機械的に編集して、また違った音が出てくるのが

不思議です。

 メンバーの方の子どもさんも参加してくれました。小学校5年生ですが、いろいろお手

伝いもしてくれました。


 そのあと、一緒に食事をしました。

そのとき、お父さんにそっと話をしていたらしいのです。


 『 住職はもっと自信を持ったらいいのに!! 』

 なるほど! ( 納得 )、そうなんです。

 なんか、私は自信がないのです。

 でも、フォローもしてくれました。


 『 お経は、ブレスの後、だんだんすごくなっていくのがいい 』

 
 と、お褒めの言葉も頂きました。


  また一緒にお経の稽古をいたしましょう。

 するどい一言、お願いします。  


 ( 子どもさんの意見、とてもいいですね。 とても素直な見方です。 )
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