うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

うべプラネタリウムで、春分の頃の... (62-2)

2007年03月21日 16時27分45秒 | うべプラネタリアン
解説の定番は、やはり太陽の動きである。
この前のページで、春分の日は必ずしも昼夜同時間ではないと記したが、
なぜこの日を「春分」というかというと、プラネタリウムプログラムの出だしの
時の3本の線を見るとわかる。
南北を分ける子午線と、天の赤道と、太陽の通り道の黄道が全て交わるところ、
それが「春分の日の正午」だ。
殊に、「天の赤道と黄道が交わる日」が春分の考え方の大切なところで、
見かけ上の昼の長さ夜の長さは二の次なのだ。
この考え方は秋分でも全く同じ。

プラネタリウムのおもしろいのは、瞬時に、地球のあらゆるところに行けることだ。
春分(秋分)の日に北極点に立ったとして、太陽はどう動くだろうか。
南極点ではどうか。
やっとみると、笑っちゃうよ。
太陽が東から出て西に沈むなんて、たかだか我々の緯度の範囲の常識にすぎないことがよくわかる。
リクエストに応じ、やってみるから、春休みは是非おいでませ。

今日は春分の日....(62-1)

2007年03月21日 09時40分21秒 | うべプラネタリアン
昼と夜との時間が同じ日である。
昼(太陽の出ている時間)12時間、夜12時間、正確にまっ半分だろうか。
実は、日の出とは、水平線から太陽の上端が出た瞬間を言い、日没とは、上端が完全に没した時を言う。言葉の上で同じ上端としているが、円形の太陽の、日出時と日没時は違う位置だ。日出時の上端は、日没時の下端だ。
○の絵を描いて、上を“A”下を“B”と印を付けてみるとよくわかる。
つまり、太陽の幅の分だけ、昼の時間が長いことがわかる。
その上、大気差といって、ほぼ太陽の幅くらいは浮き上がって見えるので、日出時は、実際にはあがっていないのに日が射すし、日没時は完全に没しているのにまだ夕日が残って見える、と言うことが起きている。
それやこれや加えると、7分くらいは昼の方が長い。
ということは、夜がその分短いわけだから、昼夜の時間差は15分くらいあるということになる。
それでは、そうしたことを加味して、正確に昼夜同じ時間の日は3月何日だろうか。
考えてみてほしい。