志方町をゆく(172) 法道仙人(4) 法道仙人何者?
ところで、法道仙人は何者でしょうか。
山伏は、ブォー・ブォーと大きなホラ貝を吹きます。
山伏は、天狗のようないでたちをしています。
彼らは深山を跋渉し、ひたすら仏道にはげみました。
長い間、修験者は庶民の間では神秘的な力を持つ人々と信じられていました。
昔、何か事があると「行者さんを呼んで」祈祷をしてもらいました。
山伏は請われるままに病気を治療し、害虫の発生や、流行病が村へ入ってこないように、おまじないをしました。
さらに、雨乞い、魔よけ、死者のはらい、五穀豊穣を祈りました。
これらはひとえに、人々が山伏の超人的で神秘的な力を信じていたからです。
伝説によれば、法道仙人は、「インドから空中を飛んで一乗寺(加西市)へやってきたといいます。
高砂の浜から志方の上空を飛んで一乗寺へ到着しました。
その途中で、志方の各所に立ち寄ったという伝承を残しています。
法道仙人の姿
播磨一円、摂津西部・加古川の上流・さらに但馬南部に法道仙人開基の寺院が集中しており、その外ではあまり広がっていません。
ということは、この地方で法道仙人を開祖とする伝説を広めた地方修験者集団の活動を暗示しているようです。
その法道伝説の中心になったのが一乗寺ではなかったかと考えられます。
法道仙人の開基とする寺院の多くは播磨あります。
加古川近辺では、高薗寺(稲美町)・常楽寺(加古川市加古川町大野)・横蔵寺(加古川市平岡町)・常楽寺(加古川市上荘町)などの寺院がそうです。
*写真:法道仙人木造(加西市一乗寺蔵)
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