ひろかずのブログ・2

79歳のおじいさんです。散歩したこと、読んだこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、腹が立ったこと等々何でも書いてみます。

神野町をゆく(45) 余話・新井用水(2) 新井用水と新井郷の池

2022-03-25 10:32:55 | 加古川市歴史探訪・神野町編

    神野町をゆく(45) 新井用水(2) 新井用水と新井郷の池

 前回に続き、野口・平岡・播磨町に足をのばします

 黒く塗りつぶした池(新井五の池)に注目して下さい。これらの池は、新井用水から取水している池です。

 新井用水は、明暦二年(1656)に完成しました。それにともない、「新井用水に沿った池は不要になった」かというと、そうではありません。

 新井郷は、もともと水の得にくい土地柄でした。そのため、これらの池の水を確保するため「新井用水」がつくられました。

 用水が完成した後も十分な水はありませんでした。

 新井用水は、現在の五ヶ井用水と異なり、勾配がほとんどありません。

 そのため、新井用水を満水にして水位をあげなければ、十分に流れてくれません。

 それに、「新井用水」は「五ヶ井用水」の取入口が同じで、旱魃のときは「五ヶ井用水を優先させ、新用水の分水口をせき止める」という条件までありました。

 池をつぶして、新田をつくるという余裕はなかったのです。

 新井用水と池が共に稼動して、はじめて新井郷の水は辛うじて確保されたのです。

 新井用水の北側の池(黒く塗りつぶしていない池)は、新井用水より土地が高いため、新井用水から取水することができません。これらの池は、雨水や他の用水が水源になっていました。

 新井用水から水を得ている黒く塗りつぶした多くの池は、記録にはないのですが、古い時代につくられたようです。

 これに比べ、五ヶ井郷には池がありません。五ヶ井郷は、水を一時的にためておく必要のないほど水に恵まれていた地域でした。

 *図:新井郷の池

 

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