2020-10-13~15  四国(高知編)自走車中泊10日間の旅・完結 (第8・9・10日目)四国カルスト・天空の道(県道383号線)・カルスト珈琲

2020-11-13 21:36:39 | 2020 自走車中泊四国旅(高知編)
10月13日(8日目)午前中の観光「中津渓谷」も終わり、最後の観光地・「四国カルスト」を残すのみとなりました。

AM11時 中津渓谷から四国カルストに向かって出発!!

私は今回の旅で初めてその名前を知ったのですが「四国カルスト」は全国のキャンパーやライダーの憧れの場所のようです。
さらに「四国に行くんやったら絶対にここは外せんけん」」との嫁の力強い言葉もあり(笑)いったいどこにその魅力があるのか楽しみです。

(カルスト珈琲さん)


ところでそもそも「カルスト」ってなんでしょう?
カルストとは雨による浸食などで石灰岩が地表に現れている地形のことなんです。

白い石灰岩がなんとなく羊の群れのように見えませんか?
これはカルスト特有の光景で、「カレンフェルト」とよばれるものです。



愛媛県と高知県にまたがるこの「四国カルスト」は、山口県の「秋吉台」、福岡県の「平尾台」とともに日本三大カルストとよばれています。
またここは標高1,000m~1,500mと三大カルストの中でも一番高い場所にあるのも特徴です。

四国カルストを東西約25kmにわたって縦断する県道383号線。
まさに「天空の道」です


真っ青な空と白い石灰岩、そして緑の草原、そんな自然の中に放牧された牛たち…そんな牧歌的な風景に癒やされながら車を走らせていると…


『今回はブログネタが全然無くて終わりそうやなぁ、ふふふ』と少し上から目線で勝利宣言(らしきもの)をした嫁!

観光もこの四国カルストで終わろうとしていた矢先のひとことでした。
『うん、そうやなぁ』
と生返事をしながら心の中で『キター!』と叫んだ私。
考えるとここまで平穏無事、ブログネタも無ければハプニングもほとんどありませんでした。
しかしこのひとことで嫁の気が緩むことは間違いない、と確信しました(笑)


それから数分後。

『そういえば四国カルストには熊はいないの?北海道では熊、熊って怯えてたやん! なにグマだっけ?』と私。

『え? 熊の名前? たしか・・・アライグマだっけ?』
『アライグマ? ・・・そりぁまた可愛いすぎやろ』

『え? あ! ヒグマだった、ホホホホ、間違い、間違い』

嫁は普段は『ハハハハ』と笑うけど、自分が失敗した時の照れ隠しは『ホホホホ』となり最高の照れ隠しの笑いは「ギャハハハハ~!」となる(笑)


それから数分後。

『今から行く四国カルストの魅力ってなに?』
『やっぱり満天の星かなぁ。凄いよ、インスタで見たけど365度見渡す限り星空よ』

『うん? 365度?  見渡しすぎて5度ほど行きすぎた?』
『え!? ホホホホ、間違い、間違い』

まるで堰を切ったように次々とネタを提供してくれる嫁ですが、まぁこんなものはただの言い間違い。
たいしたことではありません。
ただ、これからなにかが起きる!そんな予感めいたものは感じていました(笑)


午後2時 姫鶴平(めづるだいら) 到着!

この日車中泊をする「姫鶴平(めづるだいら)」に到着です。
中津渓谷では27℃で汗ばむほどでしたがここは17℃。
さすがは標高1,300mの高原、10℃の温度差は仕方がないなと思っていましたが…まだまだ甘かった。


夜になるとさらに気温は下がって9℃に。
風は強く体感温度はさらに下。
ダウンを持ってきた嫁に感謝、感謝!
(最後は6枚着てだるま状態になった私です)



下を観るとなにやら白いものが…移動販売車でしょうか?



車を置いてさっそく行ってみることにしたのですが、その前に…
実は写真を撮っている私の後ろにトイレがあるんです。
で、車を停めたのが写真のようにかなり下。
1回トイレに行くだけで良い運動になりました(笑)


「カルスト珈琲」

結局行ったのが午後3時20分。
小さなオープンエアカフェ「カルスト珈琲」さんです。


お客さんは私達を入れて10人以上。
お姉さんが1人で忙しそうに働いています。
(写真撮影 顔出し ブログ掲載は許可済みです)


メニューはこんなにあります。


1人でたいへんだなぁと思ってふと見るとこんな張り紙がありました。
「スタッフ募集」
(そりゃそうだろうなぁ、1人は厳しいよ)


この日の営業時間は午後4時まで。
残り時間は30分ほど。
お客さんは増えつつあります。
急ぐわけではないのでゆっくり待つつもりでしたが、ここでカルスト珈琲のお姉さんが動きました(笑)
「すいません、お客さんのどなたかオーダーをとってもらって良いですか?」
こう書くと「ええ!」と思われる人もいるかも知れませんが、この方の言い方があまりにも自然だったので私も嫁も手伝えるものなら手伝いたいと思いました。


「良いですよ」
と先に言ったのは先頭に並んでいた若いお姉さん2人組。
後ろに並んでいたお客さん全員のオーダーをとりました。


このことでそこにいたお客さんみんなが和気あいあいとした雰囲気に。
(このお姉さんすごい)
なにせ順番どおりオーダーをとっているのでだれも並ばなくて良いし、呼ばれるまで近くでブラブラです(笑)


呼ばれて取りに行った嫁。
前から4番目だったにも関わらずほとんど待ちませんでした。
このお姉さん仕事も早い。


淹れてくれたホットコーヒーも美味しかった。


「ごちそうさまでした」
ちなみに今シーズ最後の営業日は11月23日(祝日)の予定ということです。

(写真撮影 顔出し ブログ掲載は許可済みです。ありがとうございました)


車に帰り夕飯の支度をしていた時。
突然『ギャハハハハ~!』と笑う嫁。

『どうしたん?』
『なんでもない、ギャハハハハ~!』

「なんでもないって、涙を流しながら笑ってるやん!」
(絶対怪しい!!)

見るとご飯を炊く『タケルくん』のボタンがオレンジに!
アレ?  これって!

『ギャハハハハ~!』

その笑いとタケルくんの"オレンジに光るボタン"を見て全てを察しました。



さかのぼること24時間前。
昨日の夕方。
今年初めてタケルくんを使ってご飯を炊くという嫁。

『何分でできる?』
『炊くのが30分で、蒸らしが10分だから合計40分ね』

『分かった、運転で疲れてるから少し寝るよ。40分経ったら起こして』


しばらく寝て、目を覚ますと1時間が過ぎてる。
『まだなの?』
『うん、それがもう1時間経つけど電気が消えないの?
普通はこの"青いボタン"が30分で消えるのよね。壊れたのかなぁ、それとも久しぶりだから水の量を間違えたのかなぁ。でももう時間が過ぎてるから線を抜くね』


なに?  途中で強引に線を抜く? そんなの有りなの?

不安的中!
一口食べたら芯があり、固くてマズイ。
(うーん、これは完食は厳しいかも)と心の中で赤信号が点滅。


突然ですがここであなたに質問!

あなたならひと口食べて『芯があるじゃん、これは無理、ご飯は要らないからおかずだけで良いよ!』と言いますか?

言えないですよね。
私も同じです。
わざわざ作ってくれたご飯ですから・・。
なので1杯目はなんとか完食しました。


でもここからが本番です。
ご飯はまだたくさん残っています。
嫁を見ると少ししょげているように見えます。
さぁ、あなたならどうしますか?




そうなんです。
男には無理をしなければいけない時があるんです。

言いましたよ
『あれ? 少し固いけどいけるじゃん、もう1杯食べようかな?』

これに対してさすがは嫁。
『本当に? こんな失敗のご飯を食べてくれるの?』
今思えばこの返しが上手かった(笑)


こう言われると無理をするのが男。
2杯目も完食!

ここで間髪入れず放った嫁のひとことがさらに上手かった。
『大丈夫?無理をせんでね?』

男にはなぜか自分でも止められない時があるのです(笑)


またまた言っちゃいましたよ。
『なーに、芯があるったって食べられないわけじゃないんだから、残りも全部もらおうかな?』
『本当! じゃあ残り全部お願いね』

と、嫁即答!

・・・えーと、今、冷静に考えてみると嫁は最初の1杯だけだったような気が…それも軽ーく1杯(笑)

その晩、お腹がはってこの旅で初めてぐっすり寝れなかった私。

これが昨晩の出来事。



ふと我にかえり、

『チョット待て! じゃあ何?
タケルくんが壊れたわけじゃあなかったんだ』

『ホホホホ!』

『水が少なかったわけでもなかったんだ』

『オホホホホ!』

『炊く』のボタンを押さずに『保温』のボタンを押したんやな!

『オ〜〜ホホホホ!』

普段1杯しか食べんのに3杯食べたんよ!
落ち込んでるみたいだったし!
かわいそうかなって!
昨日の晩、初めてお腹がはって寝れなかったし!
炊くボタンと保温ボタンって確認するのに1秒もいらんやん!


             
『ギャハハハハ~!』

四国カルストに嫁の笑い声が高らかに響きわたりました。


その声に"アライグマ"も逃げ"365度"見えるはずだった満天の星も出るのをためらった、というYahoo ニュースがあったとかなかったとか(笑)


ちなみにこの日の夕食はカレーライス。
まずはビールで「カンパ~イ」


四国山脈に沈む夕日には日本酒が似合います。
日本酒で「カンパ~イ」



このひととき。
昼でも夜でもないこの時間。
残光に照らされた山々を観ながら焼酎で「カンパ~イ」


ここ四国カルストは天空の地。
遮るものがなにもないまさに360°満天の星。
人生で一番綺麗な夜空を眺めながら、嫁と2人でお酒を飲みました。

(あれ? ちょっと待って! 満天の星の写真は?)
そうなんです。 あまりの夜星の美しさに私の腕では無理と判断し写真を撮るのを諦めました(笑)

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10月14日(9日目) 天気 晴れ 体温36.2℃ 体調良し!
四国カルストに朝がやってきました。


山々には雲海が立ち込め


木々が目覚め


高原の大きな風車が目覚め


すすきが目覚め



大地が目覚めました。


「カルスト珈琲」が目覚め………いや車はさすがに無理がある(笑)

それぞれの1日が始まろうとしています。



残りの人生の中で”再び”はないかもしれませんが、もし来れるならもう一度来たい。
四国カルストの満天の星! 最高でした。


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この後、ホテルで神戸vs大分の試合を応援。
1-1の同点に終わったもののアウェーで勝ち点「1」に再び「カンパ~イ」

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10月15日(最終日) 天気晴れ 体温36.4℃ 体調良し

こうして私たちの四国旅は無事に終わった…かにみえました。
しかし旅の神様はハプニング好き。
ここから私たちの試練が始まったのです。
ジャジャジャーン!
盛り上がりますねぇ(笑)

AW8時30分。ホテル出発!
荷物を車に詰め込み「三崎港」とナビに入れる。

到着予定は12時30分。約4時間の行程です。
ノンストップで行けば午後2時には自宅到着となります。

ホテルを出発し、1時間が経過。
途中で休憩しさらに1時間。
突然嫁が『あれ?なんかおかしいよ?逆に進んでるよ!』
『逆に?なんで?』
広い場所に車を停め、ナビに行き先を入れなおします。
『これでOK』
さらに走ること1時間。
『アレ? また逆に走ってる』
もう訳がわかりません。

悪戦苦闘しながらなんとか三崎港に着いたのが午後4時30分。
ホテルを出発して8時間。
4時間で着くはずが倍の時間かかってしまいました。
理由は未だにわからずじまいです。

(走行距離 1,782.2km)



今回は人との出会いはありませんでしたが、山や川や海といった四国の自然に出会い、その雄大さを初めて知ったことは大きな財産となりました。
私たちにとっていつまでも忘れられないものになることは間違いありません。

嫁のアレとか最後のコレとか…
ハプニングこそ旅の醍醐味!

最高に楽しかった四国の高知旅。

いやぁ、ほんとに満喫しました。

四国(高知編)自走車中泊10日間の旅・完結です。






































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