少し長めの「トリニータ・オーレ」

2013-01-08 12:43:31 | 大分トリニータ


「ご飯を食べるとお腹の赤ちゃんが動くよ」
嬉しそうに娘がメールをくれた。

「年末に帰ったら赤ちゃんが動くのを確認してな」

私は娘が帰ってくるのを今か今かと待った。
いや、正直に言うと「赤ちゃんの帰ってくるのを」と
言ったほうが正しいのかもしれない(娘よ、ごめん)

12月30日。

仕事から帰るとお腹が大きくなった娘が待っていた。
挨拶もそこそこに「どう? 赤ちゃん動く?」と私。

「うーん、今日はあまり動かんよ」と娘。

「お父さん、お腹の赤ちゃんを触ってやって」と言うので
そっと手をやるが動く気配がない。

「じぃじが触ってるよ。動いてやって」と赤ちゃんに話しかける娘。

顔を上げた。

いつのまにか母親の顔になった娘がいた。

涙が出そうになった。

1月1日。

家族が全員揃った。

息子夫婦の車でワッタンへ。

動き回ると赤ちゃんに良くないと聞いていた
お嫁ちゃんが車イスを見つけに走っていく。

見つけてきてくれた。

残り1台しかなかった。

「ありがとう」

それを娘の旦那が押す。
ゆっくりと赤ちゃんに気を使っているのがわかる。

家族のやさしさの中で生きている娘を
幸せ者だと思う。


1月2日。

毎年、1人ぼっちで広島に帰っていく娘を見送る寂しさを
もう感じなくて良い。

今年は旦那様が横にいる。

臼杵駅のホームで電車が来るのを待つ2人。

その時突然、外で見送る私たちに2人は「敬礼」をした。

そして笑い、手を振った。

「幸せを体いっぱいに表す2人」を見て
私たちも幸せな気持ちになった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


お腹の赤ちゃんに聞こえるように私が
「トリニータ・オーレ」を歌ったのを
覚えているだろうか?

おそらくお前は「トリの歌」くらいの気持ちで
聞いていたと思う。

でもこの歌は私たちにとって特別な歌なんだ。

勝利を確信し、戦った選手、監督、周りのスタッフ、
そしてそれを後押ししつづけたサポーター、
全ての人たちと喜びを分かち合う。

鼓舞すると共に感謝する。

そんな思いのこもった歌なんだ。

赤ちゃんがこの世に生を受けた瞬間、
お前を支えてくれた全ての人たちと
喜びを共有できることに感謝する事だろう。

その日がくるまで。

ガンバレ  娘!
ガンバレ  赤ちゃん!































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