寒アヤメだったか。
蓬とは、対照的な派手な花である。
美しさと可憐さゆえに愛される。
かつて、勤めた会社の人事があった。
気にかかってその記事を読んだ。
年下の社長から年上の方に三顧の礼で、社長を頼まれた。
固辞しながらも、ついに引き受けられた。
問題は、エネルギー関連ビジネスの不調から発生したとされる赤字の解消である。
あばら(蓬)家から、陽の当たる場所へ出られた。期待している。
蓬パンが作りたくて、カフェの裏の畑で採れた蓬に問題が無いことを確認した。
蓬が採れる場所は、概して荒れ地である。
そんなことから、蓬は地味で貧乏の総称のような草である。
幼い頃は、蓬を揉んで汁を傷口に摺りこんだ。それで治ると信じていた。
蓬を乾燥して、もぐさになると後に知った。
蓬の新芽を餅に練り込んだ草餅が好きである。
カフェの裏の畑には、新鮮な蓬が豊富に生えている。
肥料も与えないが、薬も長い間かけていない畑である。
畑の草取りの楽しみが、また一つ増えた。
蓬髪の老人が、ひたすら草取りをしている。
幼き子にはそんな風に映るかもしれない。
蓬なき畑に、ひまわりのサークルが最低三つは現れる。
きっと、幼子は喜んでくれるだろう。
背丈ほど 伸びし蓬に 見え隠れ
2017年5月19日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます