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ちはやふる

2019年12月04日 | 歴史日誌


千早(ちはや)ぶる神代(かみよ)もきかず龍田川(たつたがは) からくれなゐに水くくるとは

現代語訳:さまざまな不思議なことが起こっていたという神代の昔でさえも、こんなことは聞いたことがない。龍田川が(一面に紅葉が浮いて)真っ赤な紅色に、水をしぼり染めにしているとは。


ご存知「百人一首」の17番目
在原業平朝臣(あそん)の和歌です。
鮮やかな秋の情景を詠んだ華麗な歌ですが
実は業平の切ない気持ちが表現された
イミシンな作品です。


ちなみに
3年前に公開された映画
「ちはやふる」は
高校生の競技かるたの世界を描いた
末次由紀さんの少女コミックスを
実写化したもので主人公千早(ちはや)を
広瀬すずさんが演じています。
1200年ほど前に詠まれた和歌が
映画のテーマになるあたりが
とても日本的ですね。



▲映画「ちはやふる」予告編



在原業平は
いまでいうところの
「プレイボーイ」として生涯に
3733人もの女性と関係したとか。
いわゆる「スキャンダル男」として
当時は大変有名だったでしょうね。
在原業平がモデルとされる
「伊勢物語」では女を盗み出して
二人で駆け落ちをする和歌があります。


白玉か なにぞと人の 問ひし時 露とこたへて 消なましものを



実際の駆け落ちでは追っ手につかまり
あえなく引き離されたのが
実話のようです。
いっそ露のように
消えてしまえればよかった
という嘆きの声が聞こえてきます。


ちなみに
在原業平を題材にしたとされる
「井筒」は世阿弥の最高傑作とされ
伊勢物語の23段「筒井筒」を元に
構成された能の代表作です。


▲能「井筒」YouTube(39:41)



師走の折
伊勢物語を読み返しながら
久々に百人一首をめくってみようかな。


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