『大雨の 降っても降っても 水無月よ』
(おおあめの ふってもふっても みなづきよ)
『夕立に なってしまえよ 雨、雨、雨』
(ゆうだちに なってしまえよ あめ、あめ、あめ)
『地下街を 出れば日の射す 梅雨の空』
(ちかがいを でればひのさす つゆのそら)
『ビル風も 心地よきかな 夏木立』
(びるかぜも ここちよきかな なつこだち)
『片蔭を 伝い歩きて 尚暑し』
(かたかげを つたいあるきて なおあつし)
『浮いて来い 遊び相手なくば 浮きもせず』
(ういてこい あそびてなくば うきもせず)
『キャベツ食う 嫁の姿に いとしさが』
(きゃべつくう よめのすがたに いとしさが)
『焼酎を 酌み交わす友 遠のきて』
(しょうちゅうを くみかわすとも とおのきて)
『あめんぼの 風に流され 沈みそう』
(あめんぼの かぜにながされ しずみそう)
『合歓の花 薄紅色の 絹に似て』
(ねむのはな うすべにいろの きぬににて)