拙者、『日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ』という伴虚無蔵師のお教えに従ひ、長らく早朝より体を鍛え、太鼓道を究めんとストイツクに精進してまいった。
しかしながら、わけあって全て投げうち、あてのない旅を始めた。面倒な楽団やらこのような絵日記ともおさらばじゃ。
夢と希望にパンパンに膨らんだ胸の内だったが、何か針のようなもので刺しこまれたか、なぜか突然プシュ～っとしぼんでしまった。
なにもやる気がなくなり、今までやっていたことを全部やめることにした。ならば、愛人とでも連れ立って旅に出ておのれの好きなことだけするまで。
長い禁欲生活も嫌気がさした。放浪生活で沸き起こる欲望をそのままに享受することにして酒池肉林。朝から酒を浴び、美味いもんをたらふく食い、愛欲に身を委ねる贅沢三昧。ドラッグ・セックス・ロックンロール。
しかしそれも飽きた。放蕩も飽きるものだ。これからは、旅も大きくいこう。何処へ行こう。
カリブ海に浮かぶトリニダード・トバゴへ移住し、憧れていたスティールパンを製作から習得するもよかろう。いやそうなると、また止めた筈のストイツクな生活が始まってしまうではないか。
それとも、若き頃の夢であったキューバへ渡ってサルサ三昧のラテン・パーカス、コンガと共に暮らすのもよい。情熱的な地元の女性と熱き恋をするもよい。
そう、キューバと言えば、米ソ冷戦中に起こった核戦争一歩手前のキューバ危機があった。
現在も同様に米露での一触即発の核危機がある。こんな事をしている場合じゃないかもしれぬ。。。ちょっと戦争止めに行ってくるわ！
