佐倉市議会はしおか協美
市政にキョウミ
 



先日の八千代市倫理法人会では佐倉市の青木朋人理事が「地域を元気に!実践的産業振興策@佐倉」という演題で

講話をしました。青木理事は通商産業省(現経済産業省)で経済協力(ODA)、中小企業政策、

対外交渉(安全保障貿易管理、日米自動車協議、OECD、国連等)、人事(任用担当)を経験後、

2010年から2年間中小企業庁金融課企画官として中小企業に対する資金繰り支援を担当。

この間、米国留学(1991年:Northern Illinois University)、在ハンガリー日本国大使館(1997年~2000年)、

ジェトロ・ミラノ・センター(2007年~10年)において海外勤務を経て、2012年から佐倉市に出向中。

中小企業支援、企業誘致に力を注いでいます。

佐倉の産業振興策のワンランクアップについて、大変わかりやすい説明がありましたので、

佐倉で起業しようという方もこれから増えていくのでは!と、大いに期待したいところです。

 

平成24年11月佐倉市議会定例会の一般質問で企業誘致の課題を以下のように質問した点については、

取り組みを始めている事がわかり、一歩前進です。

1.佐倉市内の三菱地所5区画は平成24年10月22日現在販売中という状況は、平成20年7月7日現在と

 同じ状況で、4年間売却がなかった=塩漬けになっている事を指摘。

2.企業誘致のために企業を訪問には、トップセールスの必要性を要望。

3.地元企業にこれからも佐倉で事業を継続し撤退企業ない為の支援を要望。

(質問日前日の日経新聞で「変わる企業地図」という連載記事の中で、相次ぐ撤退、雇用に打撃として鹿児島県から

2014年に撤退する大手系列半導体企業の例や千葉県が20億円かけて誘致したパナソニック子会社が6年で撤退し、

補助金が3億4,000万円しか戻らなかったことが載っていました。また、さらには各地で企業誘致制度の見直しが

進んでいるとして、税の優遇策の拡充や海外流出を防ぐ方策が、さらに手厚くする自治体がリストアップされていた事も

引用し、課題の指摘と提案をしました。全文は以下議事録掲載しました)

 

以下、議事録。

 平成24年11月佐倉市議会定例会会議録

◆6番(橋岡協美) 皆さん、おはようございます。議席6番、橋岡協美でございます。通告に従いまして、質問させていただきます。

 市長が重点施策と挙げている企業誘致について伺います。第4次佐倉市総合計画前期基本計画の中で企業誘致を推進し、既存企業の新たな展開を促進するとあります。実施計画事業の内容は、市内に新たな事業所等を立地しようとする企業に対して、各種助成措置を講じることによって企業の立地促進を図り、企業誘致に関するその他の支援についてもあわせて検討し、制度の充実を図るとあります。この誘致制度利用企業は9社、それによる税収増は12億9,000万円、企業誘致にかけた予算は6億円と伺いました。国土交通省から浦田副市長を初め経済産業省、農水省からの理事を迎え、企業誘致についての具体的な戦略が定まりつつあると思いますが、その内容について市長に伺います。

 以降の質問は、自席にてさせていただきます。

 ○議長(山口文明) 市長。

                  〔市長 蕨 和雄登壇〕

 ◎市長(蕨和雄) 橋岡議員のご質問にお答えいたします。

 企業誘致についてでございますが、国と地方の税財政改革、いわゆる三位一体の改革、これらや世界的な景気後退の影響によりまして地方自治体の歳入が減少しておりまして、自治体を取り巻く環境は大変厳しい状況となっております。財政状況は、全国的にも悪化してきているのが現状でございます。こうしたことから、多くの自治体がまちのにぎわいの創出や財源確保などを目標といたしまして、企業誘致や地域経済の振興施策などさまざまな取り組みがなされているところでございます。佐倉市におきましても財源確保あるいは雇用の創出の観点から、企業誘致は積極的に取り組むべき施策でございまして、ぜひとも成長分野企業を含む優良企業の誘致を図ってまいりたいと考えております。

 企業誘致の具体的な戦略とのご質問でございますが、当面市内工業団地などにございます28万平米の遊休地等への誘致を第1の課題として取り組む考えでございます。また、市内既存企業の未利用地につきましても企業の意向を伺いながら誘致に取り組んでおります。さらには、既存企業の再投資等の支援につきましても昨年4月に拡充いたしたところでございますが、企業の皆様の状況も伺いながら随時見直してまいりたいと考えております。

 なお、今月中には佐倉第2工業団地内の2万3,000平米の土地に延べ床面積1万平米の新たな企業立地が予定されております。竣工は、来年8月の予定であると伺っているところでございます。また、江原台で太陽光発電施設1カ所、4ヘクタールが10月から稼働しているほか、ちばリサーチパーク内でも1カ所、1.7ヘクタールが建設中でございまして、年度内に稼働する予定であると伺っているところでございます。今後とも企業誘致に地道に取り組んでまいる所存でございます。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 来年に第2工業団地の中に2万3,000平方メートル、延べ床面積1万平方メートルの企業立地が予定されている。それから、江原台の太陽光4ヘクタールに続いてリサーチパーク内に1.7ヘクタールの太陽光発電が工事中であるということを伺いました。もう少しずつでも地道な努力で進めていただきたいと思います。

 産業振興ビジョンの事業シートには、市内の工場適地は既にほぼ埋まっている状況であり、外に向けて土地に関する情報を発信できていません。市に受け皿があることを企業にPRする必要があるとあります。そこで、佐倉市としては市内の空き工場や遊休地などの情報を物件所有者から市に登録申請していただき、市ホームページなどを通して広く紹介し、物件所有者と立地希望者が交渉するとありますが、佐倉市内に企業を誘致できる可能性のある土地はどのくらいあり、何社様からのお問い合わせがありましたでしょうか。先ほど28万平米というお話がありましたが、この可能性のある土地、ほかにもあるかどうかということをあわせて伺いたいと思います。何社様からのお問い合わせがありましたでしょうか。また、進出したい企業様の希望に沿って場所の選定をするのでしょうか。また、昨年度佐倉市が企業誘致のために訪問した企業は何社でしょうか、お伺いいたします。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 市内に企業を誘致できる可能性がある土地でございますが、工業団地等におきましては工場適地と考えられる物件は6区画ございまして、面積は合計約28万平米となっております。いずれも民間企業の所有となっております。このほか本年市が独自に行いました工業団地内企業アンケートによりますと、回答のあった企業のうち3社が自社敷地の一部及び付随する建屋、計約2万5,000平米の賃貸または譲渡を希望されておりました。

 次に、企業誘致についてお話をさせていただきました企業につきましては、昨年度実績でこちらから訪問した企業と合わせまして22社でございます。このほか電話によりますお問い合わせは月平均2件程度でございます。企業を誘致する場所の選定等につきましては、企業から提示される立地希望条件によりまして知り得る限りの情報提供を行っているところでございます。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 佐倉市内に企業を誘致できる可能性のある土地は28万平米、それから訪問した企業は合わせて22社ということでよろしいでしょうか。お電話によるお問い合わせが月2件程度ということですね。例えば佐倉市内には、三菱地所、ちばリサーチパークに研究施設などの企業誘致ができる可能性のある土地がこの10月22日現在7区画があり、そのうち2区画が販売済みとなっています。つまり5区画は現在販売中です。この状況は、平成20年7月7日現在と同じで、4年間売却がなかったことをあらわしています。これは、他地区との優位性がないということでしょうか。

 北海道苫小牧市の企業誘致担当者からお話を伺いました。ちなみに、苫小牧市の人口は佐倉市の人口とほぼ同じ自治体であります。苫小牧市は、明治43年に王子製紙が工場を設けて以来、国際拠点港湾の苫小牧港を有し、北海道の空の玄関口である新千歳空港の敷地の一部は苫小牧市であり、また高速道路、幹線道路が集中しているというまさにすぐれた交通アクセスを抱えた北海道最大の産業都市です。企業誘致は、これまでに792社の実績があり、またきめ細やかなフォローで撤退した企業は一つもありません。しかしながら、リーマンショックに加えてさらなる円高で現在は誘致がとても厳しい状況だそうです。交通の利便性に加え、助成金制度等の優遇措置、ワンストップサービスで行政のサポートが受けられても誘致は厳しいとはっきりと担当課長はおっしゃっていました。企業誘致のために訪問した企業は、平成22年に100社、昨年は震災の影響もあり、50社だったそうです。企業誘致のために企業を訪問する中には、市長みずからのトップセールスも欠かすことのできない事柄だと思います。その役割と効果についてお伺いいたします。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 トップセールスについてでございますが、自治体の長として佐倉市長には日ごろから他の自治体の首長や企業のトップとの面会の折には何かと佐倉市をアピールしていただいております。企業誘致につきましても金融機関を含む事業所の代表の方々にも折に触れ佐倉市を売り込んでいただいているところでございます。佐倉市は、東京都心及び成田空港に近接し、高速道路や鉄道の便にも恵まれた企業立地には適地でありまして、この地理的優位性のほか豊かな自然環境や整備された住環境、充実した誘致助成制度など佐倉市の長所をトップの方に売り込んでいただくことは大変有効であろうと思っているところでございます。市長には、企業誘致に係る情報につきまして常日ごろから連絡、相談をさせていただきまして、優良企業の立地促進に努めているところでございます。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 苫小牧市では、訪問した企業のうち市長みずからのトップセールスは平成22年が27社、平成23年が19社、時には北海道知事にも同行してもらい、ダブルトップがセールスに回ったそうです。

 さて、昨日の日経新聞で「変わる企業地図」という連載記事の中で、相次ぐ撤退、雇用に打撃として鹿児島県から2014年に撤退する大手系列半導体企業の例や千葉県が20億円かけて誘致したパナソニック子会社が6年で撤退し、補助金が3億4,000万円しか戻らなかったことが載っていました。また、さらには各地で企業誘致制度の見直しが進んでいるとして、税の優遇策の拡充や海外流出を防ぐ方策が、さらに手厚くする自治体がリストアップされています。企業の動き、他自治体の企業誘致の状況を知ることも大切です。このような状況下の中で、佐倉市の企業誘致のための情報収集の方法を伺います。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 企業誘致のための情報収集につきましては、企業への訪問や立地企業へのアンケート調査、金融機関の訪問による情報交換などを中心に国、県との情報交換を通じまして情報を収集しております。今後は、県内及び近県に立地する企業に対しましても規模や業種を考慮した上でアンケート調査などを実施し、それらに基づきまして企業訪問についても積極的に実施してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 訪問とアンケートを行い、情報交換をしていくということですけれども、苫小牧市では情報収集は北海道庁東京事務所を通じて道と協力して行っていると伺いました。せっかく国土交通省、それから経済産業省から優秀な人材が佐倉市に来ていますので、そのパイプをぜひ利用していただきたいと思います。今までの情報収集とは違う方法で、違う切り口で活動していただけたらと思います。苫小牧市では、企業誘致フェアでの名刺交換から道内外地道な企業訪問を苫小牧市、商工会議所や港湾管理組合等から成る苫小牧地区企業誘致連絡協議会で訪問を重ね、また苫小牧市内の地元企業を訪問し、取引先の情報を収集し、また地元企業にこれからも苫小牧で事業を継続してもらうために何を求めているかを御用聞きのようにこつこつと聞いて回っている努力の結果が撤退企業ゼロ社に結びついているのだと思います。佐倉市では、企業誘致のための企業のターゲット業種は十分検討の上活動されていますでしょうか。

 では、4つの業種に分けまして企業誘致の優位性について伺います。1番目に、メーカー企業の誘致であれば原材料や資材の調達、施設優位性、人員確保、税の優遇が挙げられますが、佐倉市の優位性は何でしょうか。

 2番目に、貿易付加価値企業誘致であれば成田空港、羽田空港、横浜港、千葉港の拠点アクセスが挙げられますが、佐倉市の優位性は何でしょうか。

 3番目に、物流企業誘致であれば横浜、東松山、柏、船橋の首都圏環状との関連が挙げられますが、佐倉市の近接性はいかがでしょうか。

 4番目に、大手小売企業誘致であれば地域消費市場の立地が挙げられますが、佐倉市の場合はいかがでしょうか。

 以上、4業種に対しての企業誘致の佐倉市の優位性、売りはなんでしょうか、お伺いいたします。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 佐倉市の企業立地推進の優位性といたしましては、東関東自動車道のインター周辺に工業団地があること、千葉港や船橋港など海運の港湾に近接していること、成田国際空港に近接していることなど交通インフラに恵まれていることのほか、東京都心から約40キロメートルに位置し、大消費地である首都圏に至近距離であること、さらには市内の工業団地の地盤が安定していることなどが挙げられます。このようなことから、ご提示いただきましたさまざまな業種におきましても優位性があるものと考えております。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 4つの業種に分けて私伺いましたが、その4つの業種に対して優位性があるという力強いお言葉をいただきましたので、ぜひこの先もよろしくお願いいたします。

 千葉県は、本年3月、袖ケ浦市と茂原市の2つの工業団地の造成を15年ぶりに決め、平成25年に着工し、平成29年に分譲を始める方針を発表しました。東京湾アクアラインの料金引き下げ継続により県南部へのアクセスが改善し、本年度中には圏央道の木更津東インターチェンジから茂原市を経て東金インターチェンジに至る経路が開通いたします。これにより成田、羽田の両空港への利便性が向上し、弱点だった半島性の解消を武器に企業誘致を加速することができます。圏央道で利便性が高い埼玉県東松山市は、今後5年間に市内に10カ所程度の工業団地を新設する計画があります。埼玉、神奈川の両県も工業団地整備を進める計画があります。埼玉の分譲価格は1平方メートル当たり平均4万円と北関東の中では比較的高いのですが、大規模消費地への近さは土地代にかえられない利点とされています。群馬県は、過去に大きな地震に見舞われたことが少なく、東京から100キロメートル圏内という優位性があることから、企業誘致件数では全国の中で上位が続いています。その群馬県もこの7月末に伊勢崎市と前橋市にまたがるエリアの分譲地が完成し、その南のエリアも平成26年度以降の着工が計画されています。このように全国各地の自治体による工業団地の新規の造成が相次いでいるのが現状です。また、新たな優遇策として企業立地促進条例の一部を改正し、新たに水道料金の助成制度を設けることで企業誘致を促進している自治体もあります。企業誘致にとって有利な条件を持ち、実績もある苫小牧市担当課長が企業誘致の決定打はないので、地道にやっていくしかないと断言していましたが、円高で企業が海外に流出する傾向にあり、海外都市との競争で考えますと、シンガポールでは法人税を最大15年間免除、その後5年間5割減免、研究開発費の250%を損金算入できる優遇策をとっています。タイでは、法人税を8年間免除、以降5年間5割減免、輸入原材料の関税免除という優遇策をとっています。関東近県と海外の状況を述べましたが、これらの地域と比較して佐倉市はどのような戦略で企業誘致をしていくかお聞かせください。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 佐倉市の企業誘致制度につきましては、他市町村と比較しましても助成の内容、助成期間ともに遜色なく、充実した内容になっているものと考えております。しかしながら、企業立地は現下の厳しい経済情勢の中、都市間競争が激しい状況にあることから、誘致制度は絶えず見直しを行っていく必要があるものと考えております。昨年度に既に佐倉市に立地していただいている企業の建屋増築や生産設備の増設などにつきましても1億円以上の投資について助成金の対象といたしました。また、地元雇用奨励金の拡充のほか、生産設備リース等につきましても助成対象にする拡充を行っております。今後とも必要に応じた見直しを行うことによりまして企業立地を推進してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 他自治体も拡充をどんどんしているようです。拡充しているうちにこちらの佐倉市の身が細っても仕方がないので、よくそのあたりを考えていただきたいと思います。

 先ほど申しました日経新聞の世界を見渡した誘致策に半導体の企業がニューヨーク州に工場を建設するときに州政府が総額9億ドルを支援したことを挙げ、国内自治体が中途半端な規模で競争しても効果が薄く、国内に必要な産業と雇用を守るために国と自治体が連携した大規模な策が求められていると記事を結んでいます。佐倉市では、企業誘致について国を初め県、商工会議所との連携協力はありますでしょうか。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 企業誘致は、税収の増加、雇用の促進、地域産業の活力につながることでありまして、市町村だけでなく都道府県あるいは地域の商工会議所におきましても大変メリットのあることでございます。これらの意見を踏まえまして、千葉県や商工会議所とも情報共有や総合調整などを図るなどしているほか、本年7月より経済産業省からお越しいただいております理事を通じ、同省を初めとした国及び関係機関から情報の提供をいただいているところでございます。今後さらに積極的に連携をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 7月から新たな連携が始まったということですので、効率的にやっていただきたいと思います。

 さて、ここまで企業の誘致について伺ってまいりましたが、現在佐倉市内で事業をしている企業を大切にすることはさらに重要だと考えます。県内香取市で撤退した企業跡地を無償で用地を提供するという条件を出しても進出する企業はなかなか見つからないですし、撤退と同時に税収も雇用もなくなってしまいます。地元企業にこれからも佐倉で事業を継続してもらうために何を求めているかを御用聞きののようにこつこつと聞いて周り、撤退企業がないように努力をしていますでしょうか、お伺いいたします。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えをいたします。

 既に立地していただいております企業に対しましては、折に触れ直接企業訪問したり、工業団地内の100以上の事業所が参加しております工業団地連絡協議会や商工会議所などを通じまして、既存企業の皆様のご要望等につきましても伺うなどして鋭意信頼関係の構築に取り組んでおるところでございます。去る11月13日には、中小企業施策セミナーと題しまして佐倉商工会議所におきまして中小企業基盤整備機構や千葉県、千葉県信用保証協会の職員に来ていただき、市内中小企業の方々を対象といたしまして中小企業基盤整備機構の経営支援制度の活用事例や市を含む各団体の中小企業支援施策につきましてご紹介をいたしたところでございます。このセミナーは、市内企業を訪問する中で具体的な成功事例を伺いましたことから、ぜひ他の中小企業の皆様にもご紹介しようと市が積極的に関係機関等に働きかけた結果、市と商工会議所の共催という形で実現をしたものでございます。また、その後のフォローアップといたしまして、中小企業基盤整備機構から同機構アドバイザーによる出張相談会の開催についてご提案をいただいており、現在商工会議所を通じ市内企業の希望を募っているところでございます。今後とも企業訪問等を積極的に行うなどして事業者の皆様と情報交換を行い、信頼関係を築いてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 今おっしゃられたのは、中小企業基盤整備機構でよろしいですよね。のセミナーを行っていたということで、中小企業に対して一流企業の第一線で活躍していた方がアドバイザーとして佐倉市内の企業に助言をしてくださるシステムだそうです。この専門家の派遣は半年から1年で、平均月2回程度お願いできるそうです。企業が負担する費用は1人1日当たり1万6,000円。1万6,000円で企業のトップが、企業の第一線で活躍していた方のお知恵をいただけるということです。大変有効な方法だと思いますので、ぜひPRをし、この出張相談会に結びつけていただきたいと思います。佐倉市の商工数は3,800あります。しかしながら、この機構を利用した企業は21社です。割合でいうと0.55%というように大変低いのが現状ですので、こつこつと聞いて回り、足で稼ぐしかありませんので、担当者は大変だと思いますが、よろしくお願いいたします。

 先日積極的な企業誘致に取り組んでいる厚木市の企業立地フォーラムに参加しました。フォーラムには、企業などから168人が出席、小林市長みずからが集まった企業を前に平成27年度に立地可能になる産業用地のほか、固定資産税減免や雇用奨励金支給などの企業支援策についてプレゼンテーションを実施し、市内に立地する優位性をアピールしました。厚木市は、東名高速道路厚木インターチェンジに近く、企業の集積が進み、多くの企業や大学が立地していますが、さがみ縦貫道路、圏央道や新東名の開通が予定されている中、厚木市への企業立地の関心がさらに高まることが予想されています。事例紹介では、市内に事業所を構え、1万6,000人の雇用を生み出している日産自動車株式会社が企業から見た厚木市の魅力を話しました。このフォーラムは、企業が出席しやすいように東京丸の内で開催し、市長を初め担当課、議長、副議長、都市経済常任委員会委員長を初め委員、商工会議所、さらには産業用地の地権者も出席し、意気込みの高さを感じました。佐倉市として今後このような企業立地セミナーを開催する予定はありますでしょうか、お伺いいたします。

 ○議長(山口文明) 産業振興部長。

 ◎産業振興部長(林洋太郎) お答えいたします。

 佐倉市といたしましては、企業立地企業を含めた企業訪問やアンケート調査などの情報収集に努めており、これらの結果を分析する中で厚木市のような企業立地セミナーの開催の必要性を見きわめた上で判断してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

 ○議長(山口文明) 橋岡協美議員。

 ◆6番(橋岡協美) 私は、今回苫小牧市、厚木市と例を挙げておりますが、佐倉市が苫小牧市になろう、厚木市になろうという話ではなく、佐倉市ならではの企業誘致の方法をしっかりと確立してほしいから質問をしております。ですので、おっしゃるとおり今の段階ではこういった企業立地セミナーを開催する必要性は私も感じてはおりませんけれども、ホームページにもきちんと書いておりますとおり、オーダーメードの支援というふうにございますので、1件1件細かな支援をしていく、ご相談に乗るということが大事ではないでしょうか。そのあたりをもう一度練り直していただけたらと思います。

 佐倉市の平成23年度決算で商工費3億5,600万円、歳出全体に占める割合が0.9%と限られた予算ですので、先ほどの答弁にありましたように国の施策を取り入れた企業振興策を今まで以上にPRして、産業振興につなげていただきたいと思います。また、庁舎耐震診断結果を受け、産業振興課はやむを得ず草ぶえの丘に移転しましたが、これから歳入増の稼ぎ頭となる産業振興課の立地が草ぶえの丘で企業誘致初め産業振興が本当に図れるのでしょうか。企業誘致担当者は企画政策課と兼務していますが、ホームページには産業振興課の執務は草ぶえの丘実習室で行っていると明記してあります。つまり外部から見ると産業振興課は草ぶえにあるということを佐倉市で言っているということです。私は、2月の定例会で佐倉図書館の老朽化に伴い、佐倉市立美術館と複合化も視野に入れた公共施設に展開し、ファシリティマネジメントの推進につなげてほしいと申しました。この2つの施設の複合化とともに、歴史のまち佐倉の顔となる新町に産業振興課を立地させることを視野に検討してはいかがでしょうか。草ぶえの丘に立地させるよりまちの活性化と観光の振興が図れると考えます。企業誘致の場合は、法人住民税、固定資産税、そしてまた雇用機会の拡大、それに伴う個人住民税の収入と短期的にも本当に佐倉市の歳入に貢献する事業でありますので、今後も他地域との優位性を前面に出して企業誘致をしていただきたいと思います。

 さて、今回の議会では生産年齢人口の増加策として大学誘致の要請の意見書をさくら会で提出いたします。大学誘致の場合は、固定資産税、法人住民税、個人住民税の歳入が少しだけしか見込まれないので、企業誘致とは全く性格が違うものであることを十分に踏まえて考えなければなりません。しかしながら、例えば平成23年度佐倉市の婚活事業延べ参加人数は男性参加者140名、女性参加者136名で、その結果3組の成婚につながり、2組が佐倉市に定住することになりましたが、生産年齢人口の増加策はなかなか難しいことをあらわしていると思います。昨日高木議員が佐倉市の活性化の中で通勤特急の話題を出しましたが、この通勤特急というのは朝と夜のみ走行している特急で、佐倉、臼井、ユーカリが丘、志津と停車しまして、その後勝田台から先は特急で運転しているものです。この通勤特急を昼間の時間帯に何本か走らせることで、佐倉市内から神奈川県、埼玉へ通学している大学生の市外流出を防ぐことができるのではないでしょうか。昨日の市長答弁で、大学が佐倉に来たいという計画は現時点ではないが、その計画があれば財政支援は難しくても歓迎し、できるだけ手伝いたいとありました。今回の意見書は、議会として大学の誘致を要請する意思表明でありますので、企業誘致とは違った側面から佐倉市の活性化のために、そしてワンランク上の品格あるまちづくりを実現するために、どうぞよろしくお願いいたします。



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