中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

令和3年度版の助成金を、まだ申請できます

2022年02月15日 | 情報

厚労省(労働者健康安全機構)では、令和3年度版の産業保健関係助成金を、まだ受け付けています。
ただし、機構のHPには、「現在、助成金全体の申込件数が非常に多くなっていますので、
支給決定及び振込みまで時間を要しております。」と表示されていますので、覚悟しておいてください。        

令和3年度版産業保健関係助成金

https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/1944/Default.aspx

労働者健康安全機構では、事業者が使用する労働者の健康管理、健康教育その他の健康に関する業務について、事業者及び産業医等の産業保健関係者が行う自主的な産業保健活動を支援することにより労働者の健康の確保に資すること並びに小規模事業場の事業者及び労働者に対する産業保健サービスの提供による労働者の健康確保を図ることを目的とした事業を行っています。その事業の一部として平成27年度から「ストレスチェック助成金」事業が開始され、平成29年度からは産業保健関係助成金として「ストレスチェック助成金」、「職場環境改善計画助成金」、「心の健康づくり計画助成金」及び「小規模事業場産業医活動助成金」の取扱いを開始しました。また、平成30年度は「心の健康づくり計画助成金」の対象を、従来の「企業本社」に「個人事業主」を加え、「小規模事業場産業医活動助成金」を「産業医コース」「保健師コース」「直接健康相談環境整備コース」の3つのコースに分け、平成31年1月から「職場環境改善計画助成金」に「建設現場コース」を加え、助成金の対象範囲を拡大しました。一方、令和元年度からは、メンタルヘルス対策や産業医活動を促進する従来の助成金に加え「治療と仕事の両立支援助成金(環境整備コース)」と「治療と仕事の両立支援助成金(制度活用コース)」を、令和2年度からは「副業・兼業労働者の健康診断助成金」といった多様な働き方を推進する観点から新しい助成金を開始しています。

令和3年度からは「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」の改正を踏まえて、事業者が継続的かつ計画的に心身両面にわたる積極的な健康保持増進対策を推進するために、「事業場における労働者の健康保持増進計画助成金」を新たに開始することとなりました。職場における労働者の健康管理等のために、ぜひご活用ください。

1.副業・兼業労働者の健康診断助成金

助成金の概要
事業者が、副業・兼業労働者に対して一般定期健康診断を実施した場合に、費用の助成を受けられます。

助成対象
一般健康診断費用

助成金額
1副業・兼業労働者当たり1回限りとし、助成額は1副業・兼業労働者当たり 10,000 円、ただし1事業場当たり 100,000 円を上限とします。

取組の実施期間
令和 3 年4月1日から令和 4 年3月 31 日まで

申請期間
令和 3 年5月 18 日から令和 4 年6月 30 日まで(消印有効)

提出先(2項以下、すべて同じです)
独立行政法人労働者健康安全機構 勤労者医療・産業保健部 産業保健業務指導課 宛て
〒211-0021神奈川県川崎市中原区木月住吉町1番1号 事務管理棟
TEL:0570-783046 FAX:044-411-5531

2.治療と仕事の両立支援助成金(環境整備コース)

助成金の概要
事業者が、両立支援コーディネーターの配置と、両立支援制度の導入を新たに行った場合に、費用の助成を受けられます。

助成対象
前述3助成金を受けるための取組等の要件(省略)の取組に対して一律支給。

助成金額
1法人又は 1 個人事業主当たり、一律 200,000 円。ただし、1 法人又は 1 個人事業主当たり将来にわたり 1 回限り助成されます。

申請期間
令和3年5月 18 日から令和4年6月 30 日まで

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

3.治療と仕事の両立支援助成金(制度活用コース)

助成金の概要
事業者が、両立支援コーディネーターを活用し、両立支援制度を用いた就業上の措置を、対象労働者に適用した場合に、費用の助成を受けられます。

助成対象
前述3助成金を受けるための取組の要件(省略)の取組に対して一律支給

助成金額
1法人又は 1 個人事業主当たり、一律 200,000 円。
ただし、1 法人又は 1 個人事業主当たり有期契約労働者1名、雇用期間に定めのない労働者1名の計2名まで、将来にわたりそれぞれ1回限り助成されます。

申請期間
基準日から3か月以内に申請してください。

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

4.ストレスチェック助成金

助成金の概要
派遣労働者を含めて従業員数 50 人未満の事業場が、ストレスチェックを実施し、また、医師からストレスチェック後の面接指導等の活動の提供を受けた場合に、費用の助成を受けられます。

助成対象
(1) ストレスチェックの実施費用
(2) ストレスチェックに係る医師による活動費

助成金額
(1) ストレスチェックの実施費用
1従業員につき 上限500 円(税込)

(2) ストレスチェックに係る医師による活動費用
1事業場あたり1回の活動につき 上限21,500 円(税込)【上限3回】

取組の実施時期
令和 3 年4月 1 日から令和 4 年 3 月 31 日まで

申請期間
令和 3 年5月 18 日から令和 4 年6月 30 日まで(消印有効)

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

5.職場環境改善計画助成金(事業場コース)

助成金の概要
事業者が、ストレスチェック実施後の集団分析結果を踏まえ、専門家による指導に基づき職場環境改善計画を作成し、計画に基づき職場環境の改善を実施した場合に、申請に基づき負担した指導費用の助成を受けられます。

助成対象
専門家の指導費用

助成金額
1事業場当たり 100,000 円を上限に、将来にわたり1回限り助成されます。

取組の実施時期
令和 3 年4月 1 日から令和 4 年 3 月 31 日まで

申請期間
令和 3 年5月 18 日から令和 4 年6月 30 日まで(消印有効)

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

6.職場環境改善計画助成金(建設現場コース)

助成金の概要
建設業の元方事業者が、ストレスチェック実施後の集団分析結果を踏まえ、専門家による指導に基づき職場環境改善計画を作成し、計画に基づき職場環境の改善を実施した場合に、負担した指導費用の助成を受けられます。

助成対象
職場環境改善計画作成に係る専門家の指導費用

助成金額
1建設現場当たり 100,000 円を上限に、将来にわたり1回限り助成されます。

取組の実施時期
令和 3 年4月1日から令和 4 年3月31日まで

申請期間
令和 3 年5月 18 日から令和 4 年6月 30 日まで(消印有効)

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

7.心の健康づくり計画助成金

助成金の概要
事業者が、メンタルヘルス対策促進員の助言・支援に基づき、心の健康づくり計画を作成し、当該計画に基づきメンタルヘルス対策の全部又は一部を実施した場合に、費用の助成を受けられます。ただし、「労働者数 50 人未満の小規模事業場」又は「保有する全ての事業場の労働者数が 50 人未満の企業」は、心の健康づくり計画の代わりに「ストレスチェック実施計画」を策定し、ストレスチェックを実施した場合も助成の対象になります。

助成対象
前述3助成を受けるための取組の要件(省略)の取組に対して一律支給

助成金額
1法人又は1個人事業主当たり、一律 100,000 円。
ただし、1法人又は1個人事業主当たり将来にわたり1回限り助成されます。

取組の実施時期
令和3年4月 1 日から令和4年 3 月 31 日まで

申請期間
令和3年5月 18 日から令和4年6月 30 日まで(消印有効)

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

8.小規模事業場産業医活動助成金(産業医コース)

助成金の概要
小規模事業場が、平成 29 年度以降、新たに産業医の要件を備えた医師と「産業医活動に係る契約」(職場巡視、健康診断異常所見者に係る意見聴取、保健指導等、産業医活動の全部又は一部を実施する契約)を締結し、産業医活動を実施した場合に、費用の助成を受けられます。

助成対象
「産業医活動に係る契約」に基づく実施額

助成金額
6 か月以上の継続的な産業医活動契約に基づき実施した産業医活動の費用に対して、
6 か月当たり 100,000 円を上限に支給します。ただし、1 事業場当たり将来にわたり2回限り助成されます。

取組の実施期間
令和2年 11 月~令和4年 3 月

申請期間
令和 3 年5月から。ただし、産業医の要件を備えた医師が活動した継続する6か月の産業医活動実施期間の最終月の翌月から6か月以内に申請してください。

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

9.小規模事業場産業医活動助成金(保健師コース)

助成金の概要
小規模事業場が、平成 30 年度以降、新たに保健師と「産業保健活動に係る契約」(健診異常所見者や長時間労働者等に対する保健指導、高ストレス者等に対する健康相談、健康教育等の産業保健活動の全部又は一部を実施する契約)を締結し、産業保健活動を実施した場合に、費用の助成を受けられます。

助成対象
「産業保健活動に係る契約」に基づく実施額

助成金額
6 か月以上の継続的な産業保健活動に係る契約に基づき実施した産業保健活動の費用に対して、6 か月当たり 100,000 円を上限に支給します。ただし、1 事業場当たり将来にわたり2回限り助成されます。

取組の実施期間
令和2年 11 月~令和4年 3 月

申請期間
令和3年5月から。ただし、保健師が活動した継続する6か月の産業保健活動実施期間の最終月の翌月から6か月以内に申請してください。

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

10.小規模事業場産業医活動助成金(直接健康相談環境整備コース)

助成金の概要
小規模事業場が、
① 産業医の要件を備えた医師と職場巡視等、産業医活動の全部又は一部を実施する契約
② 保健師と健診異常所見者や長時間労働者等に対する保健指導等、産業保健活動の全部又は一部を実施する契約のいずれかの契約に、
◆ 契約した産業医又は保健師に労働者が直接健康相談できる環境を整備する条項を含めて締結し、労働者へ周知した場合に助成を受けることができます。

助成対象
前述3助成金を受けるための取組の要件(省略)の取組に対して一律支給

助成金額
6 か月以上の継続的な産業医(産業保健)活動に係る契約に対して、6 か月当たり一律 100,000 円を支給します。
ただし、1 事業場当たり将来にわたり2回限り助成されます。

取組の実施期間
令和2年 11 月~令和4年 3 月
※ 継続する 6 か月の産業医(産業保健)活動実施期間(助成金の支給対象となる6か月間)の初月が令和2年 11 月以降、最終月が令和4年 3 月以前である必要があります。

申請期間
令和 3 年5月から。
※ 1回目の申請は、継続する 6 か月の産業医(産業保健)活動実施期間の最終月の翌月~6か月以内に申請してください。
※ 2回目の申請は、1回目の申請対象となった産業医(産業保健)活動実施期間の最終月の
6か月経過後~6か月以内に申請してください。

提出先
独立行政法人労働者健康安全機構

 

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