わが国は、労働生産性が低いとされています。統計的には、EUの「お荷物」とされている
スペイン、イタリア、ギリシャより低いのです。これは、おかしい、と以前より当ブログで指摘してきました。
しかし、やっと分かったような気がします。
慶応義塾大学の樋口美雄教授・商学部部長の講演で、教えていただきました。
「生産性には、物的生産性と付加価値生産性があります」と。わが国は、付加価値生産性が高いのだそうです。
日本生産性本部HPより引用しました。
(2)生産性の種類
生産性は、それぞれの生産要素の視点から捉えることができます。
労働の視点からであれば労働の生産性(労働生産性)、資本の視点からであれば資本の生産性(資本生産性)となります。
さらに、投入した生産要素すべてに対して産出がどれくらい生み出されたかを示す指標として全要素生産性があります。
こうした生産性の種類の中で最もよく用いられるのが労働の視点からみた生産性、すなわち労働生産性です。
労働生産性は「労働投入量1単位当たりの産出量・産出額」として表され、労働者1人当たり、
あるいは労働1時間当たりでどれだけ成果を生み出したかを示すものです。
「労働生産性が向上する」ということは、同じ労働量でより多くの生産物をつくりだしたか、
より少ない労働量でこれまでと同じ量の生産物をつくりだしたことを意味します。
(3)生産性の測定方法
生産性が向上した、あるいは生産性が高いといったような場合、それが何を意味するかを知る必要があります。
これを定量的な数字で表すことが生産性の測定ということです。
①物的生産性
生産性を測定するためにはいくつかの方法がありますが、
ひとつは生産するものの大きさや重さ、あるいは個数などといった物量を単位とする場合で、物的生産性といいます。
生産物の価格は、物価の変動や技術の進歩などによって変動するため、
生産現場などにおける純粋な生産効率を測るときには、金額ではなく物量を単位として生産性を測定することが求められます。
生産能力や生産効率の時系列的な推移を知るときなどにも、物的生産性が利用されます。
②付加価値生産性
生産性を測定する方法としては、企業が新しく生み出した金額ベースの価値、つまり付加価値を単位とする場合もあります。
これを付加価値生産性といいます。付加価値とは、生産額(売上高)から原材料費や外注加工費、機械の修繕費、動力費など
外部から購入した費用を除いたものです。
一般に、企業は原材料など外部から購入したものを加工したりして製品を販売しますが、
その際にさまざまな形で手を加えることによって新たに付け加えた価値を金額で表したものが付加価値になります。
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