中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

“フットサル”で精神疾患患者の社会参加を

2013年10月14日 | 情報
2013年 10月10日(木) NHK朝7時「おはよう日本」
精神疾患患者の地域コミュニティへの参加や、就職・就学といった社会参加をサポートする取り組みとして、
「フットサル」が注目されています。日本で初めて精神疾患患者のフットサルチームが創設されたのは7年前。
練習や試合を通じ仲間との連帯意識が高められ、勝利という達成感を実感できるなどの理由から、
現在は全国に100を超えるチームが活動しています。先日行われた全国大会を中心にリポートします。

精神障害者のスポーツ大会の歴史 http://www.f-renmei.or.jp/sports/outline/

一昔前まで、日本で精神障害者スポーツといえば、精神科入院患者の余暇充実やリハビリテーションを目的とするものがほとんどでした。
ところが、入院患者の高齢化や入院期間の短縮化に伴い、
外来通院患者やリハビリテーション施設通所者がスポーツに接する機会は飛躍的に増加してきました。
まさに、精神科領域において入院施設中心から地域主体のスポーツへの移行期にあたると考えられます。
こうした状況を踏まえ、(公社)日本精神保健福祉連盟では「精神障害者スポーツ推進委員会」を中心に、
1999年より精神障害者スポーツの振興事業を行なってきました。
具体的には、全国精神障害者スポーツ大会・ブロック大会の開催や、
都道府県レベルでの精神障害者スポーツ推進協議会などの組織作りなどに取り組んできたところです。
2001年、宮城県仙台市において第1回全国精神障害者バレーボール大会を開催しました。
ソフトバレーボールを使用すること、常に最低1名の女性選手が入ること以外、6人制バレーボールのルールを原則としています。
日本における全国レベルでの精神障害者のスポーツ大会としては初めての試みで、画期的な出来事として評価されます。
2002年においては全国精神障害者バレーボール大会を全国精神障害者スポーツ大会と名称変更し、
第2回全国障害者スポーツ大会のオープン競技として精神障害者バレーボールが認められ、準公式参加が果たすことができました。
また、全国大会への予選会を兼ねた精神障害者バレーボール・ブロック大会の開催も始まりました。
こうした大会の積み重ねから、参加県・参加者数は年毎に着実に増加、
1998年に大分県で開催された第8回全国障害者スポーツ大会より精神障害者バレーボールが正式競技となりました。

また、精神障害者スポーツの国際化を目指して、2011年3月には精神障害者フットサルチームのイタリア遠征が実施され、
交流試合が行なわれました。精神障害者のスポーツチームの海外遠征という快挙です。

こうした一連の振興活動に対し、学術団体である日本精神衛生学会が制定している土居健郎記念賞を2011年に
「精神障害者スポーツ推進委員会」が受賞することができました。
ところで、精神障害者スポーツの振興が当事者のQOLを向上させるとともに、
精神障害・精神障害者への偏見・誤解を除去する啓発効果があるのは間違いありません。
娯楽性重視の立場から、障害に見合ったルールの簡略化を求める声がある一方で、
競技性重視立場から競技の厳格運用こそが真のノーマライゼーションにつながるという意見もあります。
どちらも大切ですが、精神障害者スポーツの中に競技性や専門性を重視する視点が導入された意義は大きいでしょう。
また、精神障害者のプライバシー確保や権利擁護に関してですが、全国障害者スポーツ大会の参加に際しては参加者名簿の提出が原則で、
氏名などが明示され、積極的にマスコミなどに取り上げてもらいます。
参加選手の声を聞くと、個人情報の公開化に関しての抵抗感は少ない反面、
家族や関係者が旧態然としたプライバシー保護に固執する姿勢が認められるなど、その意識改革が求められています。
私たちは日本発の精神障害者国際スポーツ大会の実現をはかるなど、多くの夢をもっています。
皆様からのさらなるご理解・ご協力を願うところです。
精神障害者スポーツ推進委員会 委員長 大西 守

http://scambio.exblog.jp/ SCAMBIO 精神障がい者フットサル情報
http://seisinsyougaifutsal.com/details2.html 精神障害者フットサル情報サイト

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