YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

祈り

2011-08-12 00:24:50 | 震災ボランティア2011春夏
東日本大震災から5ヶ月。東北3県の被災地10ヵ所で一斉に花火が打ち上げられました。

写真は、気仙沼港の花火。

夜空に咲いては消えていく華。追悼と復興への願いを込めた特別なイベントです。被災された方々はどんな思いでこの花火を見上げたのだろうと乏しい想像力で思いを巡らせたり、この5ヶ月に起きた様々な変化を思いおこしたり、自分自身を振り返ってみたり、花火を見ながら深い時間を過ごしました。

苦しみが癒え、希望に満ちた明日がやってくることを強く強く願います。
そして犠牲になった皆様のご冥福を心より申し上げます。

魚つき保安林

2011-08-11 20:13:49 | 震災ボランティア2011春夏
唐桑半島に戻ってきました。わずか1ヶ月半の間に、道沿いの整備が進み、新しいコンビニもでき、人の力の大きさに驚かされました。今日は移動のみだったので、夕方海岸を散歩。





折石。
前の津波で折れたそうです。



魚つき保安林!?
なんだそれは???

ウィキってみました。以下Wikipediaより


昔から、漁業者の間には、海岸近くの森林が魚を寄せるという伝承があり、そのため海岸林や離れ小島の森林を守って来た歴史がある。そのような森林を魚つき林(うおつきりん、魚付林・魚付き林)という。現在、そのような名目で魚つき保安林という名のもとに保護を受けている区域もある。

へぇ~
もれなくお魚のプレゼント付きかと思った。



海岸亭再開しています!
これがすご~く嬉しい!!
( 〃▽〃)

ボランティアを終えて

2011-07-05 09:01:32 | 震災ボランティア2011春夏
無事帰宅し、蒸し暑さに辟易する朝を迎えています。

昨日の復興市で購入した唐桑手ぬぐい。なかなかかっこいいデザインです。たった5日間の滞在で、すっかり唐桑が大好きになってしまいました。



唐桑はカキやワカメの養殖の他、カツオがたくさん水揚げされます。滞在中、二度もお刺身をご馳走になりました。カツオの写真がなかったので、差し入れていただいたホタテ貝の写真です。これも刺身と潮汁でいただきました。



唐桑ボランティアセンターは、レストランのオーナーがご好意で場所を提供してくれているのですが、ときどき料理も提供してくれます。地元の方からの差し入れも増えているようで、自宅にいるよりむしろ豊かな食生活。



このレストランの前がまた素敵な場所で、被災地にいることを忘れてしまいます。しかし、手前に見える岩は「折石」といい、昭和初期の大津波で折れてしまったのだといいます。

海岸線の公衆トイレに「津波用心」の看板があったり、「津波体験館」という施設があったり、この土地と津波との関わりの深さを感じさせられます。



ちなみにこの時期はマンボウもとれるのです。地元の方は刺身にして食べるようです。マンボウは、かなりの重量があるようで、4人がかりで水から引き揚げられました。

風光明媚で、静かで豊かな漁村。おそらく震災がなければ一生足を踏み入れることがなかったこの場所で、地元の方と共に作業をしたという経験は、なんだかとても不思議なことに感じます。



少しずつ漁業が再開されきたとはいえ、まだまだ震災の傷痕が深く、まったく手付かずのまま、放置されている倒壊家屋も数多くあります。

現地に行ってみたいと考えている方、毎日忙しくて時間がない方、1日だけでも力になれることはたくさんあります。金曜夜出発、日曜帰りのツアーもあるようなので、まずは一度「RQ市民防災センター」のHPを覗いてみてください。

RQは母体がエコツーリズム協会なので、自然系の方が多いのもちょっとしたお得ポイントです。今回の滞在で岐阜にある白川自然学校のインタープリターや併設レストランのシェフと知り合いになり、遊びに行く約束をしてきました♪



アメリカからの学生ボランティアが差し入れてくれたチャリテイブレスレットです。アメリカでこれを売り、売り上げを寄付しているそうです。

STAY STRONG JAPAN

わたしも8月に再訪するつもりです。


自然の力*人の力

2011-07-04 19:51:54 | 震災ボランティア2011春夏
今、気仙沼から帰宅途中です。貴重な経験をたくさんさせていただいた5日間でした。



私たちの想像をはるかに越えた自然の破壊力。

自分の目で見た被災地の現状はあまりにも生々しかったです。倒壊した家屋、津波が押し寄せた時刻で止まってしまった時計、腐敗物に集まるハエの群れ、鼻をつく臭気。何よりそこに日常の生活があるということ。悲惨な現状にやりきれない気持ちをどうすることもできない5日でした。



しかし、同時に今ここから始まっている未来に、人間の可能性と底力を強く感じることもできました。

出会った地元の方々の優しさ…。震災以来、東北の人々のすばらしさは様々なところで耳にしますが、まったくその通り。謙虚さと暖かさには頭が下がります。


そして、全国いや世界から(韓国とブラジルの方に会いました)から集まったボランティアたちの善意と誠意、団結力。

老若男女、多くの方々との出会いから受け取ったものは図りしれません。

SMAPが去年出したアルバム曲にこんな一節があります。

♪自分の心が変わればきっと同じように世界も変わるはず
思いもよらない方法で世界は変えられるんだ…♪

絵空事にしか聞こえなかった一節が、今は真実味をもって心に響いてきます。

地震、津波、原発事故、停電…。これまでの経験をはるかに越えた大きな震災を経験したことで、私たちの意識は大きな変革を迫られています。この震災を機に世界がよい方向に変わっていくためには、私たち自身の気持ちが変わっていかなければなりません。

言葉にするとあまりにもありきたりですが、人の力は小さくても、みんなで力を合わせれば、大きな力になるんだと感じることができました。そしてそんな暖かい輪が広がってきていることを感じた5日間でした。

私が体験してきた活動について詳しく書かれたRQの唐桑活動ブログもぜひご覧ください。検索は、「唐桑 活動ブログ」で!

1日延長

2011-07-04 05:10:04 | 震災ボランティア2011春夏
ボランティア活動と言っても、本当にさまざまなものがあります。

3日目の昨日は、地場産業(?)であるカキの種付けを行いました。依頼主のご夫婦と息子さんたちと一緒に作業をさせていただきました。



カキの養殖はホタテの貝殻を海に沈めて卵を産み付けさせることに始まります。昨日はホタテの貝殻についたカキの稚貝をホタテごとロープに吊るしていく仕事をしました。地元で「カキばさみ」と呼ばれる仕事です。

単調な手仕事なので、地元の方ともたくさんおしゃべりができました。震災当日の話や養殖業の実際など、貴重な話を聞けたことは、とても素晴らしい体験でした。



ちなみに一昨日は、ワカメのいかだを復活させるための、いかだに吊るす重り作りをしました。
袋に60kgの砂利を詰めていく重労働です。

漁業が再生することは、この町が復興することには不可欠です。その取り組みがすでに始まっていることに、この町の人々の底力を強く感じました。

毎日、毎日が未知の体験であっという間に予定の日が過ぎてしまいました。ボランティアセンターでの暮らしも快適だし、1日延長して今朝も居残っています。
今日は復興市のお手伝いを夕方までして帰宅予定です。