医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

ガンの予防と治療のための酵素栄養学について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-01-18 23:28:10 | 健康・病気

未だに決め手となる対応策が、ガンや糖尿病で見られず、多くの方々がそれらが原因で亡くなられております。医者であろうと栄養学者であろうと、明日は我が身となります。それらに対して、いろんなアプローチがなされていますが、今回は酵素栄養学的アプローチで迫りたいと考えております。なお、これらについて勉強したい方は、新谷博士の著書を読むのも一案です。

酵素は、体の化学反応すべての触媒として作用する蛋白質分子で、生命を維持するのに必要です。これらには二つの種類があり、栄養素の消化に働く消化酵素、それに、体内の代謝系で働く代謝酵素です。代謝酵素の主要な働きは、外からの異物が留まって、組織に取り込まれる前に、有害な異物を血中で消化します。また、体内の代謝系に関わっています。慢性の酵素不足は、免疫システムを弱めますが、酵素が十分ある場合は、疾患に対し有効で、これらを克服するのに役立ちます。消化酵素と代謝酵素は、体内で産生されますが、果物や野菜、刺身、漬物、納豆など生の食品や酵素飲料(価格が高いのが難点です)などにも多く含まれます。最適な健康を達成し、維持するため、これらの両方のタイプの酵素の適切な補給が欠かせません。なお、ビタミンや必須ミネラルなどは、酵素の補酵素となり、体内の酵素量を維持するのに必要です。

体内で産生される酵素は、22の違ったタイプがあり、膵臓の酵素が最も重要で、歳と共にその産生が減少し、いろんな疾患が発症します。3つの基本的な消化酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼです(高校の生物に載っています)。そして、炭水化物、脂肪、それに蛋白質を分解します。さらに、ラクト―スは牛乳を分解し、食物線維はその分解細菌により分解されます。しかし、食物が料理されたり、加工される時、自然由来の酵素は破壊されます。加工食品の大量摂取は、体内の酵素を大量に消費するので、体に負担をもたらします。

不十分な消化は、体のインバランスを正すため、胃酸を大量に産生します。このことは、不消化による胃酸の逆流、胸やけ、ガス、鼓腸と栄養失調をもたらします。不完全に消化された蛋白質は、腸管内で腐敗により毒性物質の産生をもたらします。これらの毒性物質が血液中に入ると、免疫システムが弱まり、また、体中の組織に集まり、ガンなど多くの、重大な健康上の問題を引き起こします。

生の食品(生肉は食中毒を起こすので勧められません)を摂取し、加工食品を減らし、唾液酵素を活性化さすため、良く噛み、酵素飲料など規則的に摂取すると、酵素欠乏による悪い影響を減らすのに役立ちます。酵素が豊富な食品は、完全な消化を保証し、また、他の代謝プロセスでも利用できるので、お勧めです。

References

Enzyme therapy for cancer prevention and treatment :Natural News, January 04.2008

食品化学概論:藤野安彦、しょ華房