医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

肝臓病に及ぼすビタミンCの効果について 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2014-04-11 22:03:00 | 健康・病気

ビタミンCのガンに対する予防・寛解作用は、数多くの疫学・臨床研究で証明され、既知の事実ですが、今回は、肝硬変を始め、肝炎に対するビタミンCの効果が報告されているので、それについて考えていきたい、と思います。

肝臓に及ぼすビタミンCの効果は、その抗酸化作用によります。ビタミンCは、肝臓や他の臓器から毒素や脂肪を排出し、肝硬変を予防します。そのためのビタミンCの有益な投与量は、500~5,000mg/日の間です。

肝臓は、体内で多くの機能を有し、ある種の脂肪やビタミンの吸収において、重要である胆汁を分泌します。また、薬剤やアルコール飲料など環境的因子、あるいは飲み物など毒性物質に対し、体を保護します。肝臓は、脂肪、炭水化物、それにいくつかの蛋白質を合成したり、貯えたりします。生命を保つための肝臓の重要性は、肝臓を健康に保つことです。肝臓の健康を促進する一つの方法は、ビタミンCを毎日、適正量摂取することです。

ビタミンCは、抗酸化栄養素(抗酸化物質)として作用し、肝臓細胞に対し、毒物に起因するダメージを防いだり、緩和したりします。ビタミンCの大量投与は、肝臓をきれいに掃除し、脂肪を洗い流し、脂肪の合成をブロックします。そして、肝硬変や黄疸から肝臓を守ります。いくつかの研究では、肝臓に及ぼすビタミンCの大量投与の効果が、黄疸や肝硬変などの肝臓疾患を好転させたり、減らしたりすることができることを、示しています。肝臓に対するビタミンCの効果を観察するためには、ビタミンCを効果が出るまで増やさなければいけません。少量では効果が出ない場合が、ガンの予防・治療と同様、認められます。ビタミンCの大量投与から効果を得ることができる、と多くの栄養医学者は主張しています。また、500mg/日の投与量では、肝硬変を発症さす脂肪の合成を阻害しますが、5,000mg/日では、肝臓の脂肪を有効に洗い流し、脂肪肝を防ぎます。

ビタミンCは大変安全ですが、ある種の酵素欠損や抗糖尿病薬、それにアスピリンとの併用で、相互作用を示す場合がありますので、これらに詳しい専門医に相談下さい。また、肝臓病に対し、適切な効果を得るには、大量投与が必要です。Klenner博士によると、肝炎に対しては、少なくとも2日から4日間、500~900mg/体重Kgの投与が必要、と主張していますが、胃腸に負担をかけないためにも食後の摂取が望まれます。また、マルチビタミンとの併用が、代謝をスムーズにするためにも、副作用を起こさないためにも必要です。

References

Andrew Saul:There must be fifteen ways to love your liver.Doctor Yourself. com

What are the effects of vitaminC on the liver?: wiseGEEK

当方のブログアドレスはblog.goo.ne.jp/h35p39です。