医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

糖尿病の酵素療法の臨床例について その一 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2013-02-04 17:38:14 | 健康・病気

酵素による糖尿病の治療については、膵臓の炎症を抑えたり、四肢循環系の打膿を減らすのに酵素が有益な可能性を、William Wong博士は指摘しています。

酵素の使用が一型糖尿病患者のインスリンの必要性を減らし、エネルギーを増やし、無数の合併症を改善するという明確な根拠は、臨床例を積み重ねることにより証明されると考えます。ここでは、米国での一型糖尿病患者での酵素療法の結果を紹介します。

40歳代のインスリン依存性一型糖尿病患者のネイティブ米国人は、下肢の末梢神経障害や、更に末梢から手まで放射する上肢の感覚異常がありました。下肢の末梢血管障害は、足指の切断の原因となります。

患者は、フィブリン溶解酵素の治療的投与を開始しました。数週間以内に、血液の足と下部四肢での循環の改善が認められました。そして、その部分の皮膚がピンク色と肌色に変化しました。その部分以外の足指は、現在では血液循環が回復し、切断しなくてよくなりました。下部四肢と上部四肢の痛みは、感覚異常(ヒリヒリ感、ピンと針で刺した痛み)になり、我慢できるものでした。そして、患者のインスリン必要性は減少しました。これらの結果から、フィブリン溶解酵素の一型糖尿病に対する効果が期待されますが、更なる研究を期待しています。そして、フィブリン溶解酵素の二型糖尿病への応用が可能かどうか、検討の余地があります。次回は別の症例を紹介したいと考えています。

References

Treating diabetes with enzymes:What we know now, William Wong, Natural health website

Oral pancreatic enzyme therapy in the control of diabetes mellitus in tropical calculous pancreatitis:Mohan V, Madras Diabetes Research Foundation