グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

心して修行に?

2014年06月10日 | 火山・ジオパーク
2週間以上前になりますが、午前中のガイドを終えた時、タイミングよく千葉先生(赤色立体地図の作者)と会い、午後の視察に同行させてもらったことがあります。

普段あまり行かないカルデラ内の南東部~南部付近は、なんだか不思議な風景でした。

平坦な草地に黒い板のような溶岩が、並んで立っています。

この並び方って、もしかしたら…

がんみゃく?(地面を板状に割って上がってきたマグマが固まったもの)…と思うような風景でした。

なんとも不思議な形状です。
海苔のついた三角オニギリ?

横縞模様の表面は、パリパリ割れて四角い窓(?)ができています。

この横縞は、過去のどんな出来事を示しているのでしょう?

私には、どこか狭い場所を流れたように見えるんですが…??

90度、違う方向から見ると…

完全な板ですよねぇ?

千葉先生からは後日「あれは岩脈じゃなくて、もっと面白い何かかも。今、考え中。」と連絡をもらいました。モットオモシロイナニカ…って一体なんでしょう?(皆さんは、何だと思いますか~?)

この日は、1987年噴火の溶岩を教えてもらいました。
全島民が1ヶ月の島外避難をした1986年噴火の1年後に、地下から出てきたまだ若い岩。

その溶岩の特徴は…「表面が象の皮みたいになっていてパリパリ割れ、ダマがあって斑しょう(白い小さな粒)が多い」のだそうです。

白い小さな粒がいっぱい混ざっていて、ダマがあり…

表面が象の皮のようで…

パリパリ割れる…

(あ、これは側に落ちていたものです。)

象の皮、ササクレてます!(笑)

この溶岩の特徴について、千葉先生の考えは…「1987年の噴火は、三原山の山頂の中央竪坑火口内に、1986年噴火後1年間溜まったままだった(表面は固まっていたけど)、(内部の)まだ固まっていないマグマが、地下3kmくらいのマグマだまりに逆流する際に、その一部が(爆発で)飛び散ったので、新しい1987年のマグマが出てきたというわけではありません。そのため、1年間の間に小さかった結晶が成長して粘性が上がっていたので、火山弾の形に違いができたと(1986年の火山弾と)考えています。」とのことです。

噴火の年代によって溶岩の特徴が違うのは面白いですね。
ちょうど人間の兄弟がそれぞれ個性があるようなものですね~。

“1987年溶岩探し”をして歩いたら、なんだかこの溶岩が友達のように思えてきました。
これって溶岩と親しくなるのに良い方法かも!

千葉先生には様々なことを教えてもらいましたが、1987年溶岩に次いで印象に残ったのが“高い所ギリギリに立つ方法”でした。

「ヒャ~、見ていて怖いから、そんなギリギリに立たないで下さい~」と騒ぐ私に…

「平気だよ。こういう時は膝にグッと力を入れて足をまっすぐ延ばすと安定するんだよ。」
…と、教えてくれました。

落差4~5mありそうな火山灰の壁を,自由自在に上り下りするコツも見せてもらいました。

(ボ~然としていたので、写真は撮れませんでした・笑)

そして、地下水の流れの存在を示す穴の大きさを測る時に…


体を使って測る術も!


千葉先生の機敏な動きはとても真似できませんが、火山ともっと仲良くなれるよう心して修行に励みたいと思います。

(カナ)












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