グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

カラスバトの研究者の方と歩きました

2024年01月26日 | ツアー
一昨日、カラスバトの研究者の方と歩きました。

伊豆大島には仕事でみえていて、空き時間に「島の植物を学びたい」とのことで、森から裸地への植物の移り変わりがわかる裏砂漠コースへ。

歩き始めの森では、足元にもう、オオシマカンンスゲのクリーム色のブラシみたいな花が咲いていて驚きました!

(毎年2月ぐらいに咲き始める早春の花ですが…、早い!!)

草原から森に移り変わる途中の景色の中では

クロマツが侵入し、他の樹木の高さを追い抜いて、成長していることに気が付きました。

クロマツは海辺の植物ですが、荒地に強いせいか、どんどん数が増えている気がします。

この後は溶岩地帯の植物たちを観察し、ハチジョウイタドリの世界と言ってもいい裏砂漠で引き返し。

その後はせっせと来た道を戻り、私が一番カラスバトの声を聞く確率が高い(単に行っている回数が多いだけかもしれませんが)波治加麻神社に行ってみることにしました。

神社の参道に植えられている杉の木の、横から生えている椿に花が咲いていました!

お客様は、落ちている鳥の羽を鋭い観察眼で見つけ、「これはカラスバトかキジバトの羽です」と説明してくれます。


森の地面には、まだイヌビワの黄色い落ち葉が散っていました。

数日前に同じ場所に行った時は上を見上げなかったので、一昨日はしっかり頭上を見上げ

黄色くなった葉っぱの天井を楽しみました!

「カラスバトが好きそうな環境です」と言っていただいた巨木の森。


お客様が、地面に落ちていた艶のある緑色の実を拾い、「これはイヌマキでしょうか?」と質問されたので、近くに落ちていたイヌマキの実(右上)と並べてみました。

似ているけど何か違う…、誰でしょう? ユズリハかな??
(鳥を研究する方には、木の実は重要な観察対象なのですね)

最後は、またまた鳥の羽を拾って、「これはキジバトです」と教えてくれました…。

お客様は、カラスバトに発信器をつけて移動を調べたり、カラスバトが何を食べているかを調べたりされているそうです。

カラスバトは島が好きで、伊豆諸島を青ヶ島から伊豆大島まで移動しているのもわかっているとか。

伊豆諸島は、全部が少しずつ個性の違う火山島で、生きものの暮らしも微妙に違うはずなので、しっかり調べたら「伊豆諸島にしかないカラスバトの物語」が紡げるかもしれません。

いろいろなことが、研究で解き明かされていく未来が楽しみです😊

(かな)
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