H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

ペリカンの万年筆

2018-07-11 | 趣味趣味

 普段遣いの筆記用具はもっぱら万年筆を使うようになって10年くらいになります。電子カルテの時代,診療録を手書きで書くことはまずないので,万年筆はプレゼンや原稿などのアイデアをなぐり書きするときに使います。また外来で検査結果を印刷して患者さんに説明するときに,赤や青のペンがよく登場します。そんなわけで胸ポケットに常に万年筆を3〜4本持ち歩いています。

 万年筆の世界もハマるとえらく深くて大変なんですが,私はそこまでこだわりはなくて(チョットはあるか・・)日常使いはペリカンの小さめ(M200というサイズ)を3本使っています。1本は定番中の定番のスーベレーンという型番の茶縞という限定色のもので,これにモンブランのブルーブラックインクを入れて使っています。加えて軸が透明なデモンストレータというモデルを2本です。これはカラーインクを入れると中の色が見えてちょっとオシャレなのが気に入っています。ペン先は青と赤をそれぞれ中字(M)と太字(B)で使っています。メモ書きや,病棟などでレジデントにちょっとしたミニレクチャーで説明するとき,さらに仕事上の忘備録のためのノート書きなどに大活躍です。
 プレゼンなどのアイデアを練る時には,極太(BB)のスーベレーンM800を使って裏紙にガシガシ書きなぐります。面白いなあと思うのは,,万年筆と使って手書きで文章なりアイデアを書いているときと,キーボード入力をしているときは明らかに思考過程が違うのを感じます。ワープロ入力では,どうしても「変換」という作業が入りますが,手書き(殴り書き)では思いついたことをどんどん書けるので,ときに思考より先に手が動いて文字になっているという感覚になることがあります。不思議なんですが,そんなときに思いがけないアイデアが出てくることがあります。

 かつてスティーブ・ジョブスがプレゼンを準備するときには,まず手書きでアイデアを殴り書きにして,そこから内容を膨らませて最終的にプレゼンにしたというような話を聞いたことがあります。格好つける訳ではないですが,自分もまったく同じようなことをしてた!とちょっと嬉しかったのを覚えています。こういうアイデア書きには,絶対に万年筆が自分には向いていると思います。




 ところがつい最近,青インクを入れたM200が壊れてしまいました。ペリカンの万年筆では有名な「軸抜け」というトラブルだそうです。インクがうまく吸引できなくなってしまいました。保証期間内なら無償で修理らしいんですが,少なくとももう数年以上は使っているし流石にそれはあきらめました。東京駅の近くの丸善に持っていて修理を頼んだところ,長くかかるらしいとは聞いていましたが,何と2ヶ月!まあ,気長に待つことにします。
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