面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「バウンティー・ハンター」

2010年07月18日 | 映画
元刑事のマイロ(ジェラルド・バトラー)は、元妻・ニコール(ジェニファー・アニストン)との離婚に傷つき、今はバウンティー・ハンター=賞金稼ぎとして、逃亡犯を追って生計を立てていた。
しかしどこか自堕落な生活を送るマイロは、報奨金もすぐに使い果たしては借金を重ね、自分自身も借金取りのチンピラに追われる始末。
そんなマイロに、交通違反の裁判に出頭しなかったニコールを、5000ドルで捕まえてほしいという依頼が舞い込む。
狂喜乱舞してマイロは、ニコールの行動パターンなどお見通しで、すぐさま彼女を捕まえるが、あの手この手でニコールは逃げ出そうとする。
しかしそんな二人は、新聞記者であるニコールが追っている事件に絡んで、犯罪組織から追われる羽目になり…

「バウンティー・ハンター」とは、全米のほとんどの州が免許を発行しているという、アメリカに存在する職業。
本作のような元警察官や私立探偵などが免許を持ち、逃亡犯の検挙に一役買っている。
州を越える捜査に制限がある警察にとって、エリアに関係なく動くことができるバウンティー・ハンターは、とても“使い勝手”のよい存在なのだとか。
そんなバウンティー・ハンターの免許を持つ元夫が、懸賞金のかかった新聞記者の元妻を、喜々として捕まえようとしながら、二人で事件に巻き込まれる中で互いの距離が再び縮まり、焼けぼっくいに火がつくか…?

狙った獲物は確実に捕らえて賞金を稼ぐマイロと、狙いを定めた事件に対して猪突猛進にアタックするニコール。
そして二人とも、恋愛に関して悩んだときには自分の母親に電話して相談する。
カジノでも息ピッタリにギャンブルに熱くなったりする二人は、実は「似た者夫婦」。
二人の“呼吸”が、うまくいっているときにはどこまでも熱く高揚できるが、ひとたびこじれだせば近親憎悪も相まって、修復不可能な関係へと落ち込んでいく…。
「子供か、君ら!」とツッコミを入れながらも、最後までテンポよく話が進んで最後まで飽きさせない。
これも、私生活でも噂のあるジェニファー・アニストンとジェラルド・バトラーによる、絶妙の掛け合いのなせる業!?

軽いタッチの仕上がりで、肩の力を抜いて何も考えずに単純に楽しめる、クライム・アクション仕立のラブ・コメディ♪


バウンティー・ハンター
2010年/アメリカ  監督:アンディ・テナント
出演:ジェニファー・アニストン、ジェラルド・バトラー、ジオ・ペレツ、ジョエル・ガーランド