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面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

ミスター・アンダースロー

2010年01月18日 | 野球
元巨人投手の小林繁さん急死、57歳(読売新聞) - goo ニュース


夕刻、インターネットでニュースが流れて驚いた。
しばらくしてテレビニュースでも報道されて死因を知った。
まだ57歳は若すぎる。
日本ハムの投手コーチでもあっただけに、心不全というのも信じられない…

読売から江川の“いけにえ”として移籍してきたときの颯爽とした姿は、タイガースファンの心をあっという間につかみ、シーズンに入ればエースとしてマウンドに仁王立ち、22勝を叩き出したのだから、女性ファンを独占したと言っても過言ではない。
更には読売相手に8勝無敗だったのだから、もうカッコ良過ぎるくらいにカッコいい選手だった。

明石家さんまの出世作となった物まねも今は昔。
「ミスター・アンダースロー」は、小林本人の人気と共にさんまの人気を不動のものにしたと言ってもいいだろう。
本人も、お笑いではないが芸能界とは縁が深い。
歌が上手く、「亜紀子(あきこ)」というタイトルでレコードを出していたのも今は昔。
一躍タイガースのエースとなったシーズンオフ、この曲を引っさげて歌番組に出まくり、しまいには声が枯れていたのを自分の母親が、
「歌い過ぎやで」
と言って心配していたのを思い出す。

気迫あふれるピッチングを展開していた79年のある日。
ナイター中継をテレビで見ていたら、マウンドの小林が自分で自分の頬をバシバシ叩いていた。
何をしているのかと思っていたら、試合後の談話で、
「疲れて気を失いそうになっていたので、倒れるのを防ぐために叩いていた」
と知ってビックリしたことがあった。
細腕エースという呼び名はカッコはいいが、どれだけ食べても太らないと言っていた体は、やはりプロ野球選手としては相当無理をしていたのだろう。
そんな無理が、今になってたたったのかもしれないと思うとやりきれないが、それはおそらく杞憂なんだろう…

ただただ、冥福を祈るばかり。

合掌