面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「消されたヘッドライン」

2009年06月19日 | 映画
ワシントンD.C.のダウンタウン。
一人のドラッグ中毒の黒人少年が、裏通りで何者かに射殺された。
ワシントンD.C.の朝、とある地下鉄のプラットホーム。
若手のホープとして将来を嘱望されていた国会議員スティーヴン・コリンズ(ベン・アフレック)のもとで働いていた女性職員ソニアが、出勤途中に地下鉄のホームから転落して死亡した。
コリンズは、記者会見の場でこの訃報に動揺して醜態を演じてしまい、興味を抱いたマスコミによって、ソニアとの不倫というスキャンダルを暴かれる。

ワシントングローブ紙のベテラン敏腕記者のカル(ラッセル・クロウ)は、この二つの事件の奇妙な関連性を発見する。
彼は、リン編集局長(ヘレン・ミレン)からコリンズと接触するよう言われ、Web担当記者のデラ・フライ(レイチェル・マクアダムス)
やがて彼の調査は思わぬ事件の真相に迫るが…

『アメリカン・ギャングスター』で正義を貫く辣腕刑事を演じたラッセル・クロウが、今度は、友人である国会議員のスキャンダルをきっかけに、巨大な陰謀に巻き込まれていくベテラン新聞記者を好演。
巨大軍事産業を取り巻く“タブー”に触れ、時には命さえも危うい状況に我が身を置きながらも核心へと迫っていく敏腕記者の姿は見応え充分。

闇に潜む悪を暴き、正義と真実を徹底的に追求する執念に、ジャーナリストとしての使命感がほとばしる。
ジャーナリストに少しでも憧れた経験のある人間には堪えられない面白さ!
そうでない方にも、最後まで心地よい緊張感に包まれながら、謎解きとして楽しめる佳作。


消されたヘッドライン
2009年/アメリカ  監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:ラッセル・クロウ、ベン・アフレック、ヘレン・ミレン、レイチェル・マクアダムス、ジェイソン・べイトマン