面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

吉永小百合

2007年11月20日 | 女優
NHKスペシャルで、吉永小百合の特集をやっていた。
なんでも、長い芸能生活のなかで、密着取材を受けたのは今回が初めてだとか。

静かで穏やかな面持ちからは想像できない、凄まじいまでの女優としての生き様に圧倒された。
中学生の頃、女優になるという夢を持ちながらも、結婚して子供がほしいと、ごく普通の将来も夢見ていたという。
そして女優として大成功をおさめながらも、結婚という“普通の人生”を一度は選ぶ。
しかし、世間の期待に応えるべく、1年で女優に復帰したという。

女優という仕事を続けていくと決めたとき、もし自分に子供がて、その子が熱を出したとしたら、自分は現場にいけない、だから…という覚悟を決めたかもしれないと言うコメントには唸らされた。
山田洋次監督が、吉永小百合は「理想の女性像を演じ続ける宿命にある」と言った。
吉永小百合自身もまた、その宿命を自覚し、ひとつの夢を捨てて女優という夢を選んだのか。
“大女優”という夢を得るために払った代償は大きかったことと思うが、そこに一切の悔いは見られない。

やっぱり、吉永小百合は凄い女優なのだと、改めて思い知った。